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僕は 彼女の彼氏だったはずなんだ

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第六章
  6-⑴

 4月になって、僕は新入社員として、会社に通い始めた。とりあえず、研修で1ㇳ月は製造研修の予定だ。これから、少し、忙しくなるので、顔を見て行こうと思ってナカミチに寄ってみた。

「あら 蒼 ご飯食べたの?」

「いいやぁ 美鈴 終わったら、どこかに一緒に食べに行かないか?」

「うん いいけど じゃぁ コーヒーでも飲んで、待っててくれる」

 僕が、カウンターの隅に座っていると、舞依ちゃんがコーヒーを出してくれて

「蒼さん お久しぶりですね 今日は、デートですか?」

「そんなんじゃぁないけど 美鈴とも久しぶりなんだ」

 お客が全て、帰った後、奥から、晋さんも出てきて、美鈴に

「洗い物は、全部終わっています。お邪魔すると、悪いし、お先に失礼します」と、言っていた。その後、舞依ちゃんを追い立てるように連れ出して、帰って行った。美鈴は、お父さんに

「お父さん ごめんね 蒼と帰るから 冷蔵庫におでんあるから、温めて、食べてもらえる?」

「あぁ いいよ 気にせずに、ゆっくり、しといで」と、先に帰って行った。

「美鈴 会社勤めが始まったとこだし、店の休みと僕の休みが合わないし、これから、しばらくは会えないと思うんだ。それでな」

「うん 蒼も慣れるまで、大変だもんね 覚悟していたよ 新しい会社で可愛い女の子見つけてもいいよ」

「あのさー 美鈴 そういう、意地悪な言い方すると、口がゆがむぞー」

「その、ゆがんだ唇を直してくれるかな?」と、美鈴は見つめてきた。

 僕は、美鈴を抱き寄せ、唇を合わせた。そして、美鈴のポロシャツの下に手をすべらせていった時

「あ 待って 蒼」と、その手を押さえた

「美鈴の全てを欲しい」

「あぁー でも 私 まだ」と、美鈴はうつむいていた。僕は、美鈴から思わず、離れてしまった。

「ごめん 蒼 私だって、蒼のものになりたいって思う事あるんよ でもね、私には、もう一つの目標があるんだ 蒼には、話しておくけど、私ね シャルダンを負かしたい 「ナカミチ」がつぶれたのは、直接は関係ないんだけど、弱みにつけ込んで、従業員を引き抜いたりして、許せない。私は、正面から、味とサービスで向かっていくつもり 相手になるかどうかわからないけどね だから、今、蒼とそういうことをすると、私 蒼にのめり込んでしまうから・・」

「やっぱり そこまで考えていたのか 美鈴は本当に強いな」

「うぅん そんなことないよ みんなが居てくれたし でも、私は蒼のもんだって、約束したし そのうちにね 別に、蒼が誰かと結婚してもいいよ それでも、私は、蒼のもんだってつもりだよ」

「美鈴 そこまで言わせてしまって、すまん ありがとう 僕には、お前以上の女性は居ないよ なんにも、出来ないかもしれないけれど、協力するよ」と、しっかり、抱きしめていった。

 





 
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