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僕は 彼女の彼氏だったはずなんだ

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第三章
  3-⑴

 年が明けて、僕達3人は光瑠の家に集まっていた。お父さんとお母さんは気を利かせたのか、日帰りだけど、越前の方にカニを食べに行くと言って留守らしい。

 光瑠と妹の明璃(あかり)ちゃんが迎えてくれた。二人とも、着物姿だった。光瑠より少し、背が高くて、やっぱり、ほっそりしていて、日焼けもしているように見えた。すぐに、後から、昇二が顔を出した。

「あれっ あれっ こんな美人がふたり、揃っちゃて、いいのかなぁー」と、第一声だった。

「昇二君は、口がうまいね どうぞ、あがって 会えるの楽しみにしてた」と、明璃ちゃんが嬉しそうに招き入れた。

「あんまり、ごちそう無いけど、今日は、楽しくやろうね お父さん達居ないから」

「うん 充分だよ こんだけあれば」と、僕は、答えていたが、食卓には、箱ずし、鯖ずしにサラダがいっぱい乗っていた。

「ねぇ ねぇ ビール飲むでしょ 私、持ってくるから」と、

「明璃 あんたは、ダメよ 未成年なのに・・」と、光瑠が釘をさしていた。

「明璃ちゃんは、芸大だよね 現役で受かったんだから、たいしたもんだよ」と、僕が、言うと

「うん 昔から、少し、飛んでいたよね 天才的なとこあった」と、昇二も言っていた。

「普段から、ちょっとズレてるとこあるけどね」と、光瑠も言っていた。

 明璃ちゃんが、戻ってきて、ビールを持ってきたけど、ワインクーラーに氷をいっぱい入れて、その中に缶ビールを突っ込んでいた。

「明璃 何よ それ 何で、そんなのに入れてくるのー」と、光瑠が声を大きくして・・

「何でって 冷え冷えの方がいいでしょ」

「そうだけど・・ なにー どうして、この中、赤いのー」

「うん トマトジュース 色ついていた方が、楽しいじゃん」と、サラっと、明璃ちゃんは言っていた。

「あのさー 変なことしないでよー」と、光瑠はイライラしていたけど

「いいじゃん 光瑠 きれいだよ」と、昇二はフォローしていた。

 3人でビールを継いで、乾杯したが、明璃ちゃんだけは、ジンジャーエールを持ってきていた。

「美鈴が居ないのは、残念だよね 来年は揃うかな」と、光瑠はしみじみ言ってきたが

「うん なんとか 頑張るよ」と、僕は、返した。

「蒼 決まったのか?」

「うん ほぼな あそこの社長さんとうちの教授は知り合いらしくってな、直ぐに決めたって言っていたけど、建前上、2月まで正式には、待ってくれって」

「そうか、俺のほうは、3月になりそうだよ 俺、あそこしか受けてないんだけどな」

「お姉チヤン みんなで、写真撮ろうよ デジカメの方が、セルフ便利だよ」と、明璃ちゃんが言い出した。「そう」と言って、光瑠が取りに席をはずしたら、明璃ちゃんは、自分のコップにビールを継いで飲み干したていた。

「ねぇ 昇二君 私と、デートしてよー」と、突然言い出した。

「えぇー 突然、何を言い出すんだよー 何で、俺と」

「だって かっこ良いんだよね 昔から知っているし 蒼君も良いんだけど、先約があるし、昇二君は男らしくて、友達思いだし、私の好み 今度、連絡するね」

「あのなー 電話番号も知らんやろー」

「知ってるよ お姉ちゃんの見たものー」

 その時、光瑠が戻ってきた。4人で揃って撮った後、明璃ちゃんが3人を撮ってくれた。

「今度は、私と昇二君、撮って」と、言ってきた。

「いいけど 明璃 さっきから、昇二に寄りすぎじゃぁない?」と、光瑠が不満げに言うと、

「いいじゃん お願いします お姉さま」と、ふざけていたが、その後も、昇二の隣りに座って、明るく振舞ってた。

「あのさー 昇二 妬いているんじゃぁないのよ ただね この子の相手していると、振り回される君が可哀そうだからね 忠告しておく」

「あ姉様 こんなに可愛い妹をそんな風に、言うのってひどくないですか」と、泣いている振りをしていた。

 確かに、無邪気で可愛いけどなぁーと、僕も思ったけど、昇二はどうなんだろう・・

 
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