| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。

作者:炎の剣製
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

0280話『冬の作戦の告知について』

 
前書き
更新します。 

 



んっふっふー。
今日は昨日があれな日だったからなんとなく予想はしていたけどやっぱりこのイヨちゃんが秘書官を務めるよ。
昨日は姉貴が色々と嬉しそうな顔をしていたからこれはなにかあったな?とも思うけど、姉妹とはいえ深く干渉するのもどうかと思うから聞いていない。
ま、いつもお酒とかで迷惑をかけてるから少しは姉孝行もしないとね。

「というわけで提督。今日も張り切って頑張っていこう!」
「そうだな。今日は日よ感を頼むぞ、イヨ」
「まっかせてよ!」

それでイヨは秘書官専用の席について提督の執務の手伝いをしているんだ。
毎日結構な資料と睨めっこしている提督も偉いよねー。
イヨはこれを毎日しろって言われたらすぐに根を上げちゃいそうだよ。

「提督って頑張り屋さんだよねー」
「そうか? まぁ、これもみんなの為だから頑張れるんだけどな」
「そっかー。えへへ……やっぱり提督はそういうところがいいよね、うん」

そういう提督だからみんなが信頼を置いているのも分かっちゃうなー。
イヨがそんな感じで提督の事を感心している時だった。
大淀さんがなにかの資料を持ちながら執務室に入ってきた。

「提督。今は大丈夫でしょうか?」
「大淀か。ああ、大丈夫だ。それでどうした?」
「はい。大本営から新たな電文が届きました。内容は冬の作戦についてでしたね」
「そうか。ついに告知が来たか……」

それを聞いてそこか真剣な表情になる提督。
イヨも少しばかり緊張しちゃうなー。
提督はそれで大淀さんから電文を受け取って読んでいる。

「提督。イヨも見ていい?」
「いいよ。はい」
「どれどれ?……なるほど、来月の中旬辺りにレイテ沖への再突入の準備をしているんだね?」
「そうみたいだな。どういう結果になるか分からないけど勝ちに行きたいものだな」
「そうですね、提督」
《はい。頑張りましょう提督》

大淀さんと榛名さんがそれで一緒に声かけをしていた。
そうだよねー。
レイテ沖海戦については因縁深い子がたくさんいるからね。
イヨはあんまり関係ない海戦だったけど歴史に残る戦いの一つだからね。前に資料で見たけど日本の軍は悲惨な感じだったから今回はぜひ勝ちを拾ってほしいとも思う。
イヨももし活躍する場があるなら頑張りたいしね。

「それじゃもう大型建造は完全に中断だな。完全備蓄modeだ」
「そうだねー。まぁ二人目のビスマルクさんが来たから結果オーライって事で済ませておこうよ?」
「そうですね。二人目のビスマルクさんは改装設計図を二つも使いますけど改三(ドライ)になれば必ずこれからの戦力の一柱になってくれると思いますから」
「そうだな。まぁ、まだ練度1だから冬の作戦には間に合わないんだろうけどな……昨日に早速だけどアークロイヤルとの追いかけっこを体験していたとかで……。今まで一人だったのが二人になったのが余計にアークロイヤルの心に火をつけたとかなんとか……。元からいたビスマルクの方も負担が半分になったとかで喜んでいたけどね」

あー、確かに昨日は艦載機の音がうるさかったけどやっぱり追いかけっこをしていたんだね。
アークロイヤルさんってビスマルクさんだけに対して過激な人だよねー。
普段はウォースパイトさんとか金剛さんとかと一緒に優雅に紅茶を飲んでいるんだから、落ち着いた物腰も持っているんだけどね。

「それと、もしかしたら潜水艦の活躍もあるかもしれないからその時は期待しているぞ、イヨ」
「え? イヨでいいの?」
「まぁ、潜水艦のみんなも含めてだからそんなに深く考えないでいいよ」
「えへへー。そうだよね。あーよかった……」

期待してくれるのは嬉しいけど出ずっぱりも疲れるからね。
こういう時に全員揃っていると替えが効いていいもんだよね。

「ふふふ。それでは提督。本日もなにか相談事がありましたらすぐに呼んでくださいね? 私は明石のところに用事がありますので工廠の方にいると思いますから」
「わかった。それじゃ工廠の任務の際に向かわせてもらうよ」
「わかりました。それでは」

笑みを浮かべながら大淀さんは執務室を出て行った。
うーん……やっぱり出来る人は違うね。
大体は大淀さんがいれば済んじゃう案件が多いからね。
それで提督からも全幅の信頼を得ているからどこまで計算してやっているのか気になるところだよ。
まぁそれはともかく、

「それじゃ提督。仕事が終わったらまた居酒屋鳳翔か甘味処間宮にいかない? イヨ、こういうことしていると頭が疲れてきちゃって糖分が欲しくなってくるんだよね」
「その気持ちは分かるな。私も最初の頃はよく通っていたからなぁ……」
《提督、この提督業に慣れるまでは皆さんに力を借りてなんとかやっていましたからね。最初の大規模作戦の時の事を思い出すと涙が流れそうです……》

そういえばそうだったね。
最初の作戦の時は提督はあまりの疲労に死にそうな顔をしていたからね。
それが今じゃもう慣れた手つきでやっているから人って成長できる生き物だよねとしみじみと感じられる。

「うん。やっぱり提督は頑張り屋さんだね。後で潜水艦のみんなで提督の事を労ってあげるね!」
「それはありがたいな。普段はオリョール海域に何度も行かせているから疲労も溜まっているだろうに」
「あはは。それはそうなんだけど……ほら、今は交代要員がたくさんいるからそんなに疲労はないんだよね。二回出撃したらすぐに交代出来て休めるしね」
「そうか。それならいいんだけどな」

任務をするのに燃料と弾薬の節約に欠かせないからね。イヨたち潜水艦は。
だからいつも頑張っている分、お給金も結構多くもらえるからイヨとしてはもっと頑張りたいなー。
それでお酒も飲めるわけだし。
あー、お酒の事を考えたらポーラさんじゃないけど早く飲みたいって気持ちになって来ちゃった。
今日は問答無用で提督を連れて行こう、そうしよう!

「提督、覚悟しておいてね?」

イヨはそう言って笑みを提督に向けるのだった。


 
 

 
後書き
ついに冬の作戦の告知が来ましたね。頑張りたいですね。
あ、それと村雨の練度が80になったのでひとまず安心です。



それではご意見・ご感想・誤字脱字報告をお待ちしております。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧