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fate/EX=zero

作者:zeron
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天才少女の月旅行
  ハーウェイの黒蠍

 
前書き
解析結果が出るまでの間に他のマスターについて調べようとしていた佐々野だったが思わぬ窮地に立たされて?

 

 
「……おはよう、バーサーカー」

今日もバーサーカーはコードキャストに引っかかり吊るされている

「おはようございますお姫様!」

「……」

「今日も愛らしいですねぇ」

満面の笑みで私を見つめるバーサーカー

昨日同様私が目を覚ますとコードキャストを引きちぎっている

「そういえばお姫様、私気になっていたんですが」

「ん?」

「支給品って知っていますか?」

支給品……なんだそれは

「いや、知らないな」

「1回戦毎に保健室でアイテムがもらえるんですよ!!」

「保健室…桜か」

予選の頃は仲が良かったNPCだ

「行ってみましょうよ!」

「そうね……ところで」

「なんでしょう?」

「どうしてバーサーカーはそんなことを知っているの?」

「……私のこと……気になりますか?」

バーサーカーの顔から笑みが消える

なんか地雷踏んだか?

「あ、そのー、うん」

「私は月の聖杯戦争も地上の聖杯戦争も過去に参加したことがあるんですよ」

「へぇ、戦績はどうだったの?」

「月の方ではマスターの魔力切れで敗退が2回、私が殺したのが2回です」

「……」

「地上の方は結構召喚されたとは思うんですけど覚えてないですねぇ、多分優勝したことはないと思いますが、お姫様なら大丈夫ですね!」

「え、あ、うん」


………本当に大丈夫か?

































「桜~支給品頂戴」

保健室に配置されている桜に支給品をもらいに来た

「はい、1回戦目の支給品です」

「ありがと」

回復アイテムをいくつかもらい保健室を去る

「あっ」

「どうかしたの桜?」

「いえ、がんばってください」

「うん、がんばる」




























「解析できるまでの間はどうするんですか?」

「第一暗号鍵はもう持ってるしうかつにアリーナに入ってルヴィアに手の内を見られたくないし情報収集かな」

「情報収集…ですか」

「まだ遭遇していないだけで有名な霊子ハッカーも参加しているかもしれないしね」

「うーん、私の出番はしばらくなさそうですね」

寂しそうにつぶやくバーサーカー

「まぁ、霊化してついては来てね?」

「当然です!おはようからお休みまで私はお姫様の傍にいますよ!」

それは……まぁ、仕方がないな


廊下を歩いていると視聴覚室から変な声が聞こえた

「なんらかのコードキャストの詠唱?」

そぉっと視聴覚室の扉を少しだけ開ける

中に居るのはユリウスか




ユリウス・ベルキスク・ハーウェイ……ハーウェイの黒蠍と呼ばれる男だ

ハーウェイの裏側を担当する暗殺者、レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイの異母兄


ウィザードとしての実力はともかく暗殺者としては一流だ

「誰だ?」

っうげ、見つかった

「何をしているの?」
映写機に何やらコードキャストを仕掛けているようだ


「お前には関係ない」

「随分と苦戦しているみたいだけど?」

「……」

「見たところ他人のアリーナや決戦場を覗くための術式を組んでる最中って感じか」

間違いなく違法呪文(ルールブレイカ―)に当てはまるコードキャストだ
NPCに見つかったらペナルティを受けるだろう

「……」

「…まぁいいか、成功したら私にも使わせてよ」

「…断る」

断られてしまった

まぁ、いいや完成したらこっそり使わせてもらおう


視聴覚室を出ようとしたその時


「ここで何をしているのかね?」

愉悦神父…じゃない言峰神父と出くわした

「あーえっと~」

どうしたものか
このまま外道神父…じゃない言峰神父にユリウスの違法呪文を言ってしまえばかなり大きなペナルティをユリウスに与えれるだろう
ただそれの巻き添えにならないとも限らないしな

「そういえば言峰神父のコピー元は代行者だっけ?」

「そうだが、今はそんなことどうでもいいだろう?今は何をここでしたのかだ」

ぐぅ

「私はこれでも黒鍵の扱いを心得ててね」

「ほう」
興味が湧いたようだ

「ぜひ手合せをしてもらいたいと思ってたんだよね、魔術が存在している時期に存在していた代行者の黒鍵の使い方ってやつを」

黙る言峰神父……無理だったか

「ふむ、それならアリーナ来るといい」

どうやらうまく誤魔化せたようだ

この後どうなるかは知らないけど

まぁ、コピー元が教会の代行者だろうとNPCがそこまで強いとは限らないしね

「…………」

あれ?今ユリウスに可哀そうな人を見る目で見られた気がした

ゴリラ…じゃないハイエナと言われるルヴィアだって肉弾戦で勝利したし大丈夫だろう





















ラスボスはあの位じゃ、死ぃなぁなぁいぃよ~


え、ちょ、おま



































「お姫様は本当何考えてるんですか!!!!」


「あの外道神父……強すぎる、教会の代行者は化け物か!」

アリーナで言峰神父と手合せをしたのだが

序盤こそコードキャストと黒鍵の投擲で優勢を保っていたが接近されてからは一方的に八極拳で殴られまくった

八極拳ってあんな強いのか


最後にあの神父

「筋は悪くないがコードキャストに頼りすぎだな、精進したまえ」

と言い放った後思いっきり腹を蹴飛ばしやがった


「あぁ、こんなところまで痣ができてしまって、まったく女の子のお腹を蹴飛ばすとはあの神父最低ですよ!」

「ちょっと待てバーサーカー」

「はい?」

「なぜ私の服を脱がしている」

「治療をしようと思いまして!!」

「出ていけ!!」

バーサーカーが治療って……

そもそも痣だろうとなんだろうとコードキャストMedicalを使えば治療できる


「ここはあれですよお姫様!もうお嫁にいけないとか言って私がお嫁さんにしてあげますっていうような状況ですよ!」

「どんな状況だよ……あれ?」

マイルーム付近に仕掛けたセンサーが何かの道具がマイルームの前に置かれていると報告している

「何らかのウィルスや攻撃用プログラムの可能性がありますので私が取ってきますね」

「ありがとうバーサーカー」

霊化して扉をすり抜けこちらへ箱を取ってくるバーサーカー…箱?


「スキャンしてみる」
キーボードを叩き箱の中身を調べる

中には

「エーテルの欠片に魔術結晶の塊に治療薬?」
所謂回復アイテム達がその箱の中入っていた

「罠…ではないみたいですね」

「支給品として配布されてるわけでもなさそうね」

なんか少し不気味だが何のトラップも仕掛けられていないしな

「もらえるものはもらってしまいましょう」

「遠坂凛がアリアドネの糸のお礼を置いてってくれたのかな?」

直接渡すのは恥ずかしいから置いておいたということだろう

「でもお姫様のセンサーに気付かれずアイテムだけ置いていくようなコードキャストを使うタイプには見えませんけどねぇ?」

「まぁ、あれでもテロリストだしそういうのも持ってると思うよ」

そこまで高レベルのセンサーでもない、昔ある警備会社に売り払ったコードキャストの流用だしね


「うーん?」

バーサーカーは納得がいかないようだが私はそれ以上気にしないことにした



 
 

 
後書き
麻婆神父「ヤング綺礼の肉体は無敵☆」
佐々野 「NPCのあんたヤングじゃないでしょ!」

ていうかネコアルク・カオスが出没していたような気がしなくもないですね

いや、佐々野ちゃん頑張りましたよ
魔術師や代行者として修業してたら勝てたかもしれませんけど半ば引きこもり状態のEXTRA世界線ではあの神父は倒せないよ

一足一倒でサーヴァントを直接蹴るような化け物ですからね

謎の贈り物は果たして誰から来たんでしょう?
私は不利な話題になると急に黙るあの人だと思いますね

それでは最後に次回予告を遠坂親子お願いします

時臣「常に余裕を持って優雅たれ」
凛 「次回、佐々野死す!デュエルスタンバイ!」


佐々野「!?」 
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