第61話 エキシビジョンが始まるようです
[6/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
そうなのですが。
「そうか、油断か。なら褒める必要ないな。」
スッ
「あ……………………ぅぅ。」
愁磨さんが撫でるのをやめた瞬間、もみじさんは物凄く泣きそうになりました。
すぐにでも決壊しそうです。じろり、と睨むと、愁磨さんは苦笑いして、手を戻します。
「じょーだんだよ。ありがとな、もみじ。」
なでなで
「……ん、別に。」
今度は、さっきの『別に』と違いました。顔は相変わらず真っ赤ですが、今はとても幸せそうです。
「アリアんは、ボクの……妹?みたいな感じだからさ。だから、えっと、何て言うか………。」
「フフッ、そうか。どっちも手がかかって大変だけどな。いや、姉の方がおてんばで困ってるかな。」
「……………ぅぅーーー!」
頭を撫でられたまま、ポコポコパンチを繰り出すもみじさん。
いつもの元気な感じも可愛いですけれど、これはこれで・・・・・・あ、ひょっとして。
褒められ慣れてないんでしょうか?
「さて。計画もあるけど、ネギの特訓も考えないとなー。
魔法メインだからアリカに任せっきりでもいいっちゃいいんだけど…。」
と、ほんわかしていたら、いつの間にかお家まで来ていました。
愁磨さんがぶつぶつ言いながらドアを開けると・・・いつもの様にアリアさんがとととっ、と走って来て。
愁磨さんが抱き止めようと中腰で両手を広げ――――
――――ゲシッ!!
目一杯、向う脛を蹴られました。
Side out
―――――――――――――――――――――――――――――
シュウともみじ、それとネカネちゃんの姦しい会話が近づきつつも、こちらは時が止まったように静止しているわ。
さ、流石の私も冷や汗というのが止まらず。
無限の時が続くかと思われたけれど。ついに、玄関のドアが開きシュウが姿を現した。
と同時に、いつもの様に駆け寄るアリア。シュウもいつもの様に応じ―――
―――――ゲシッッ!!
「ぅっわぁ………。」
「ア、レ、は……痛い……。」
そう、二重の意味で痛いわ。いつもの様に飛びこんで来るかと思ったアリアに蹴りを喰らって、
さしものシュウも茫然と立ち尽くすしかなかった。
「・・・・・・べー。」
可愛らしく舌を出し(無論初めて見たわ・・・)、そして、軽やかにUターン。
真名とエヴァの手を掴み、二階へ向かってしまう。
「あ、アリア?どうして私達を捕まえたのかなーと……。」
「・・・・今日、エヴァと、真名とねるから。」
「……う、嬉しいのだけれどこれは何というかいやはや………。」
短く言い残し、三人は二階へ姿を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ