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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第16話 理解不能です
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レイナが、入浴に対し大層感激しているとは、露とも知らないリュウキはと言うと。

「よしっ……さて……と……」

 アイテムストレージから一冊の本を取り出し、本を読み出していた。その本とは、アルゴの攻略本である。その本の内容、そして 自分が現時点で持ちえている情報と照らし合わせると、情報の精度は相当なものになるのだ。如何に 自分自身でそれなりに調査を行ったとは言え、情報屋としての情報は 幅広く、ハンパじゃない。生業にしているのだから、と言えば当たり前かもしれないが、心底感服する、と言うものなのだ。
 細部にまで、細かく知る、《視る》事が出来るリュウキ、そして、要所要所を纏め、万人に判りやすく情報を提供する点において、アルゴは最も優れていると言えるだろう。

 が、やはり 先程でも書いた様に、流石に細部に至っては、様々な場所を視て(・・)回ったリュウキの方が優れてはいると思えるが、それでも心底感服だ。

 《斧使いのエギル》

 あの巨体のスキンヘッドの男が言うように、攻略本には相応の金額は張るが、等価交換としては申し分ないどころではなかった。そもそも、リュウキは 金額面はまるで問題視しないのだ。
 だが、今最も問題視しているのは アルゴとの関係。今の状況である。……本当に惜しむべき所はそこなのだ。


――……あんな事が無ければ、これからも良い関係を続けていただろうか。


 リュウキは、それも 本を読みながら考えていた。

 アルゴとの有益な関係を保てていれば、《ウィンドルの村》で出会った時に情報を発信してもらった様に、これからも良い関係を築いていけて、そして 滞りなく情報も、各プレイヤー達に拡散する事ができただろう。 商売をするつもりはないが、アルゴにとって見れば、情報の精度を考えたら、相応の金銭での取引が出来る。懐が潤えば、もっともっと情報の量が、そして精度が増していくだろう。 

 リュウキは、キバオウと言う男が言っていた様な、元βテスター、情報を独占している様なプレイヤーは確かにいるとは思えるが、そう言う類は嫌いだし、現行の状態、この世界がデス・ゲームになった今、そんな事はしたくない。故に、アルゴとの共存はメリットが非常にあるのだ。この世界全体を考えても。

 だが、そんな 客観的な 想いをも、軽〜く一蹴する出来事があった。関わりたくない、と強く思ってしまう様な出来事、――そう、《銀髪の勇者(あの妙な情報)》の蔓延だった。
 
「………絶対にゴメン、だな。これ以上騒がれるのは。……攻略するよりも疲れる」

 リュウキは、思い出すだけでも、疲れてしまっていた。

 幾らリュウキであっても、出来る範囲以上にまで、身を削ってまで、……自身が出来うる容量をオーバーしてまでの事は出来ない。そこま
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