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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第37話:スニーキング・ミッション
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翌朝,普段よりも3時間早く起床した俺は,手早く私服に着替えると
自分の車の置いてある格納庫に向かった。
運転席に座り5分程待っていると,シンクレアが助手席側のドアを開け
乗り込んできた。

「お待たせしてすいません」

「いや,時間通りでしょ、じゃあ行くか」

「はい」

俺は車を発進させると,クラナガンに向かって走らせた。
1時間ほどでクラナガンの中心部に到着し,駐車場に車を停めた。
俺とシンクレアは車を降りると,駐車場を出て目の前の建物を見上げた。
それは,時空管理局中央の庁舎。これから俺たちが潜入しようとするところだ。

俺とシンクレアは庁舎の横にある路地に入ると,
1つのマンホールの上で足を止めた。
まだ早朝であり,官庁街であるこの辺に人通りはない。
シンクレアは,マンホールを手早く開けると,その中に潜り込んだ。
俺は,もう一度周囲を確認して,シンクレアに続きマンホールを閉めた。

底まで降りると,大量の電線や通信ケーブルが通る横穴に出た。
足音を立てないように慎重に進む。

[ゲオルグさん。懐かしいですか?]

[そうだね,6課に移ってからはこんなことしてないから]

[ゲオルグさんの本領はこういう任務だと思うんですけどね]

[俺もそう思うよ。ガチンコの戦闘なんて趣味じゃない・・・]

俺とシンクレアは念話で話しながら地下を進んでいく。
5分程歩くと,はしごが見えた。
俺とシンクレアは一度顔を見合わせ頷き合うと,はしごを登った。

はしごの上にある網状の蓋を外し,はしごを登りきると,
庁舎地下2階の機械室に出た。
ここからは,通気ダクトを通っていく。
ステルスを俺とシンクレアに使うと,通気ダクトへと登った。
シンクレアのあとに続いて1時間ほど通気ダクトを這い回ると,
前方にぼんやり明るいところが見えた。
そのダクトの床が網になっているところにつくと,
シンクレアが念話で話しかけてきた。

[ゲオルグさん,ここで間違い無いですよね?]

[間違いない。設置するぞ]

俺とシンクレアは念話で打ち合わせると,ダクトの下の様子を探るための
カメラを設置した。
設置が終わると,俺とシンクレアはカメラの映像を確認することにした。

モニターの映像を見ても人影らしきものは見えなかった。
カメラの向きを変えていくと,異様なものが目に入った。
培養タンクのようなものの中に巨大な脳が浮いている。
カメラを左右に振ってみると同じものが3つ並んでいた。

[ゲオルグさん。何ですか,あれ?]

[さあね。秘密の研究所かなんかなのかね。]

(こりゃ外れか?俺のカンもあてになんないね・・・)

1時間ほど映像を見ていると,ドアの開く音がして靴
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