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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第28話:ティアナの過去
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ねん。
 本題は,こっちや」
 
はやてはそう言うとモニターに昨日の戦闘の映像を映した。
それは,ティアナが4発のカートリッジをロードし
自分の制御できる範囲を超えたクロスファイアシュートを撃った挙句,
制御しきれなかった1発がスバルに命中する寸前でヴィータが
弾き返したシーンだった。

「このフレンドリファイアそのものとティアナが無茶をしたことに関しては
 既になのはちゃんの方から注意してもらっとる。そうやね?」

「うん。ティアナには今後こんな無茶はしないように伝えたよ」

はやての問いかけに対しなのはが答えた。

「ありがとう。そんときなんやけど,ティアナは何か言っとった?」

はやてが重ねてなのはに聞くと,なのはは少し考え込んでから口を開いた。

「そうだね。ティアナとしては,この部隊での自分の立ち位置について
 悩んでるというかコンプレックスを持ってるというか,
 そんな感じだったよ。あと,早く強くならなくちゃって焦ってる感じ」

なのはがそう答えると,はやては頷いた。

「やっぱりそうか。フェイトちゃん」

はやてがフェイトに話を振るとフェイトは頷いて,話し始めた。

「私のほうでティアナの過去について調べてみたんだけど,
 ティアナがなんでそう考えるようになった
 原因らしきものを見つけたんだ」

フェイトはそこで一旦言葉を切り,一枚の資料をモニターに映し出した。

「ティアナは早くにご両親を亡くしてて,お兄さんに育てられてた
 らしいんだけど,そのお兄さんは首都防空隊の魔導師だったんだ。
 で,ある事件で違法魔導士を追跡中に死亡してる」

フェイトがそこまで話すと,なのはが口をはさんだ。

「それがティアナの焦りの原因なの?」

「ううん。実は死亡事故の調査委員会で,管理局員なのに犯罪者を
 取り逃がすなんて役たたずだ。みたいな意見が出たらしくて」

「なるほど,それでティアナは兄が優秀な魔導師だったと証明したくて
 早く強くなろうとしている訳か・・・」

「ひでー言い草だな・・・」

フェイトの言葉を受けてシグナムとヴィータが言った。
周りを見ると全員が沈痛な表情をしている。
その時,はやてと目があった。

「ゲオルグくんはこのこと前から知ってたんとちゃうか?」

はやては確信したような顔でそう言った。

「・・・まぁ,知ってたよ。
 6課設立前にフォワードの身上調査は一通りやったからね」

俺がそう言うとなのはが何かに気づいたように俺を見た。

「それって,スバルとティアナのBランク試験の時に見てた・・・」

「そうだね。あの資料にすべて書いてあったよ。
 ティアナのお兄さん,ティーダ・ランスターの死亡事
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