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最弱能力者の英雄譚 〜二丁拳銃使いのFランカー〜
第三話
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おはよう! お、エントリーだね」

 そう言ったのは事務のお姉さん、名前は知らないがよく俺のことを気にかけてくれるやさしい人だ。

「そういえば、タスク君をランク祭に出させるために、剣先生が局長に抗議してたんだよ」

 書類に何かを書きながら俺の会話にこたえる。

「ま、マジなんですか?」

 修行も抗議もさせてくれるなんて…… これは勝って恩返ししなければ。

「うん、剣先生も君のことを見越してだと思うんだ。だからというか、今日は頑張ってね!」

「はい がんばります」

 用紙に必要な情報を書いてエントリーを終え、教室に向かう。


 教室に入りランク戦までの時間をひたすら瞑想をして過ごしていた。

「おい、聞いたか! Fランがランク祭に出るんだってよ」

「マジ! あいつ能力使えないんだろ。こりゃ見物だわ」

 後ろでEランクのクズどもが俺の噂をしていた。あいつらは能力が使えるものの、その力は全くというほど役立たずな連中だ(俺ほどではないが……)。そのためかAランクの能力者からよく見下されている。
 多分その鬱憤晴らしで、俺にちょっかいを出しているんだろうと思う。
 下が下を見下す、これが実力主義の現実だ。

「トーナメントができた。出場者は各自確認しておくように」

 担任の矢吹がトーナメント表を持ってきた。
 ここでランク祭の説明をしようと思う。
 ESP学園で行われる、年に1度のランク合同のトーナメント戦。この学園で一番の能力者を決める毎年恒例の大会だ。AからEまでのランカーが自らの強さを証明するためこの大会に出場する。参加希望などは個人の自由であり、戦闘の内容によってはランクが上がることもある。日程としては3日間で終わるようになっている。ランク祭は、14歳から申し込みが可能。
 トーナメント表を見ると、俺は2戦目からとなっていた。まさかこんなに早くからできるとは……
 少し緊張してきた。追い打ちをするようにクラスのクズ共が、俺をネタに話をしていた。

「うっはあのFラン、2回戦目からだぞ!」

「相手は断絶の空間歩行者、卍城王也じゃねーか」

「これは面白いやろうなあ」

 極力、聞かないようにクラスから出た。


 向かった先は、ランク祭が行われる、ESP学園の闘技館。あまりの緊張で手先から血の気が引いていくのを感じる。体からはいやな脂汗が出ていた。ダメだ、こんなに緊張して頑張れるのか……
 その時、正面からユウが歩いてくるのが見えた。

「あ、タスクにいさーん。ってすごい顔色悪いですよ。大丈夫ですか?」

 彼女が話しかけてきた。俺の顔を覗くように体調をうかがっている。

「マジかよ、俺の顔がそんなにイケメンに見えるのかよ」

「ふ
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