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最弱能力者の英雄譚 〜二丁拳銃使いのFランカー〜
第三話
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間違えれて即死なんてこともあったため、油断は禁物だ。

 フィールドは直径50メートルの円形である。均等に並べられた障害物、建物を模様したものや水が溜まっているところがある。
 ちょうど同じに武器の確認が終わった。相手は、大きな鎌のようなものを頻りに見せてきた。大きさは彼身長と同じくらいで、縦の刀身が最大30センチほどの大きさから大きく横に弧を描くように曲がっている。俺には絶対に重くて使えない代物だ。

 開始まで相手の攻略法を考える。
 リーチは銃を持っている俺が圧倒的に有利。しかし開始と同時に突っ込んでくると厄介だ。
 先ほどの、武器の見せびらかしに、二つ名セカンドネームが『断絶の空間歩行者』。
 異名からして、鎌による剣術が凄いのかもしれない。しかし、動きだけは剣先生についていけた俺だ、圧倒的に俺のほうが早い。距離を取りつつ銃で攻撃を行えばいいな。
 よし! いける!

「第2回戦、右手に見えるのは今人気急上昇中のAランク、ESP学園序列6位、卍城王也だぁーーー!!」

 実況が威勢よく叫んだ。

「左手は、Fランク能力者。佐部タスクだあーーーー!! 初実戦、無能力ということで何を見せてくれるのか!!」

 俺の無能力という説明に、場内がヒソヒソと話をするようにざわめく。一部では一方的な殺戮ショーの始まりだと痛快に腹を抱えて笑っている。

 ――そうだよ、俺は……
 無能力者だ!!


「両者、準備はいいですね」

 アナウンスが聞く。

「「はい」」

 お互いに返事を返した。会場が静まり返る。





「ファイッ!!」











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