第五十二話 エル・ファシル真の英雄・前編
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帝国艦隊へと攻撃を開始した。
押しまくる同盟艦隊、後退していく帝国艦隊。
リンチが嬉しそうに話す。
「よしいいぞあと少しだ」
帝国艦隊が高速で後退し同盟艦隊の攻撃圏内から逃れると踵を返して撤退を開始した。
「よし勝ったぞ」
「勝ちましたな」
「いやっほー」
オペレーターが「帝国軍は撤退していきます」と報告がさせると、
艦隊全体で歓声が上がりまくった。
リンチ少将は嬉しそうに「よし帰投する総司令部に連絡。
我敵艦隊を撃破しエル・ファシルを防衛せしとな」
同盟艦隊は反転しエル・ファシルへの帰途に就いた。
■同盟領エル・ファシル星域 シュタイエルマルク艦隊旗艦フォールクヴァング
オペレーターの声が響く「敵艦隊突進攻撃してきます」
司令官と参謀長がニヤリとしながら。
「全艦急速撤退せよ」
「敵の攻撃を受け流しながら全速後退」
暫く鬼ごっこをした末に射程外へ逃れた艦隊は、
命令道理反転し星系外苑部へと後退をはじめた。
暫く後退し陣形を整えながら
敵艦隊を観測すると安心したのか敵艦隊はエル・ファシルへ向けて帰投をはじめた。
司令官が命令を出す。
「全艦急速反転全速前進、帰投する敵艦隊の背後を撃て!」
「全艦突撃」
「突入せよ」
各艦の艦橋で次々と復唱が行われていく。
「ファイエル!」
ビームとミサイルの群れが同盟艦隊の背後から襲いかかる。
突然の反転急襲に慌てふためく同盟艦隊は次々に被弾爆沈していく。
混乱が生じ彼方此方で反転迎撃しようとする艦と直進し一旦逃れようとする艦が衝突や接触を起こし戦場をさらに混乱させる。
「よし反転しようとする艦を重点的に撃て!」
「ワルキューレを出せ」
「撃って撃って撃ちまくれ!」
あっという間に正面戦闘では一進一退を繰り広げた同盟艦隊が瓦解していく。
「もろい物だな」
「戦闘が終わったと思い気が抜けた状態で背後から攻撃されればこうなりますな」
「我々もこの事を確り肝に銘じて慢心しないことだな」
「まったくです」
同盟艦隊の混乱を収拾しようにもリンチ司令官が恐慌をきたして、
旗艦を駆ってエル・ファシル本星へと逃げてしまった。
指揮官逃亡の為残りの艦も戦意を喪失し、
何とか戦闘を続けていた各艦も次々に脱出を計りはじめた。
200隻程が旗艦を追ってエル・ファシル本星へほぼ同数が他の星系へ逃げ去り、
逃げ遅れた100隻程が絶望的な戦闘を行うが、
結局帝国軍の包囲下に置かれ結果的に降伏した。
■同盟領エル・ファシル星域 エル・ファシル警備艦隊旗艦グメイヤ
同盟艦隊の中では既に祝杯をあげる者達もチラホラ見られ、
格納庫では整備もせずに酒盛りが始まった。
リンチ指令官
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