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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第五十二話 エル・ファシル真の英雄・前編
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性は高いと言えますが日数がかかりますので時間稼ぎを行っていると思いますが」

「しかし増援が来ると厄介だ、よし偽電を打とう」
「どの様な内容に致しますか」
「発シュタイエルマルク艦隊、宛イゼルローン要塞艦隊司令部。
我が艦隊はエル・ファシル星域において敵艦隊と交戦するもエネルギー弾薬の備蓄が心許ない故に断腸の思いながら撤退を行う」
「其れは又大胆な」

「なに暗号を組まずに平文でしかも指向性のアンテナから敵さんに向けて発信すればいい。
それに後ろの艦にイゼルローン方面への電波妨害をかけさせれば良いだろう」
「敵を安心させるのですか」

「ああ安心させる為に此方もイゼルローン方面へ帰還するように暫くは後退し、
敵が反転しエル・ファシルへ向かった時。急速反転し攻撃を仕掛ける」
「判りましたでは準備します」

「それと電文を出した後、敵が攻撃を仕掛けてくる可能性がある、
その場合速攻で後退せよと命令を出すようにせよ」
「はっ全艦に命令せよ」


■同盟領エル・ファシル星域    エル・ファシル警備艦隊旗艦グメイヤ

 同盟軍旗艦グメイヤではリンチ少将が敵艦隊と戦闘を行いながら、
味方増援が中々来ない事に多少のいらつきを覚えながら戦闘指揮を行っていた。
その艦橋端の席に一人の若い中尉が居た。

彼の名はヤン・ウェンリー彼は戦闘を見ているだけであり、
新米中尉では意見すら求められない状態であった。

リンチが参謀長に話しかける。
「参謀長敵も中々やるな、突破しようとしたが受け流したぞ」
「増援が来る為の時間稼ぎです、余り損害を受けるのも良くないと思いますが」

「そうだな、敵が引けば此方も引くそうするしか有るまい。
しかし増援はいつ来るんだ」
「他の星系の防備も有りますので時間がかかるかと」
「仕方ないか、現有戦力で何とかせねば成らんな」

オペレーターが敵信を傍受したと伝えてきた。
「提督敵艦隊がイゼルローンに送った通信を傍受しました」
参謀長が聞く
「で内容は?」

「はっ『発シュタイエルマルク艦隊、宛イゼルローン要塞艦隊司令部。
我が艦隊はエル・ファシル星域において敵艦隊と交戦するもエネルギー弾薬の備蓄が心許ない故に断腸の思いながら撤退を行う』以上です」

「提督此はチャンスです、敵は撤退準備を行っています。
此処で一撃を加えれば敵を撃退できます」
「うむ、よしやろう。敵に攻撃を仕掛け撃退後にエル・ファシルに帰投する」
「諒解しました、全艦に命令せよ」

 ヤンは違和感を覚えた敵がそんな重要な通信を傍受させるような真似をするだろうかと。
司令官を見上げ意見を述べようとしたがその前に司令官が攻撃命令を発した。

「全艦砲撃開始突撃せよ!」

同盟艦隊が
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