第五十二話 エル・ファシル真の英雄・前編
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やっとエル・ファシルです。
元々二十話ぐらいだったのが此処まで伸びました。
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第五十二話 エル・ファシル真の英雄・前編
宇宙暦788年 帝国暦479年8月
■自由惑星同盟領 エル・ファシル星域
同盟政府と同盟軍が捕虜交換に際し交換した捕虜の中に、
諜報員《スパイ》を紛れこませ、その者達が内部工作を行ったことで、
帝国は少なからず被害を受けたと発表された。
又帝国が俘虜に対し送った救恤品を搾取した事により、
帝国政府と軍が同盟に対して怒りを覚えた為に戦闘が起こり続けていた。
元々軍部としても和平を望んでいない事もあり積極的な攻勢こそしないが小競り合いは始まっていた。
エル・ファシル星域で帝国軍と同盟軍の小競り合いが始まったのは8月初めのことであった。
帝国軍同盟軍とも1000隻ほどの集団が小競り合いを繰り返していた。
帝国軍指揮官はクリストフ・フォン・シュタイエルマルク少将であり、
イゼルローン要塞指揮官クライスト大将、駐留艦隊指揮官ヴァルテンベルク大将、
それぞれの変更時人事移動で臣民輸送護衛任務で帰国後、
直ぐにイゼルローン要塞艦隊に配属されたのである。
其れだけ期待されていると言う事であった。
同盟軍指揮官はアーサー・リンチ少将であり有能勇敢な指揮官である。
■同盟領エル・ファシル星域 シュタイエルマルク艦隊旗艦フォールクヴァング
帝国軍旗艦フォールクヴァング艦橋ではシュタイエルマルク少将が、
参謀長エルンスト・シュムーデ准将と作戦を話し合っていた。
「参謀長このままだと此方の損害も馬鹿にならんな」
「はっ既に二割近くを失っております。
このままでは補給の関係で先に息が切れるのは我が艦隊の方かと」
「参謀長、見るところ敵の指揮官は攻撃精神旺盛のようだな突出が多い」
「はっ見るところ余り考えては居ないように感じますな」
「やはりそう見えるか」
「一端引いて攻撃を受け流しては如何でしょうか」
「やってみるか」
「全艦に命令、敵が突出してきたら受け流しながら6光秒ほど後退せよ」
数分後オペレーターが敵艦隊が突出してきたことを伝えた。
「敵艦隊突出してきます」
「よし全艦後退せよ」
「全艦後退」
全力で後退していく帝国軍艦の群れ群れ、
同盟軍のビームは帝国軍が後退することで防御シールドに阻まれ有効打と成らない。
同盟軍も突出したものの圧力を躱されたた為か後退をはじめた。
「参謀長やはり敵は我々を追い払うだけを目標にしているな、
決定的な打撃を与えられなければ即後退する、増援を待っているのかも知れん」
「その可能
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