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ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
人形-マリオネット-part5/揺れ動く心
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かし周囲に、声の主らしき女性の姿はない。けど、その女性はすぐにルイズたちの目の前に姿を現した。
「あんたは…ウェザリー!!?」
その女性は、ルイズたちが最近世話になった劇団座長のウェザリーだった。
「彼女は?」
顔を知らないムサシは、突如現れた獣の耳を生やした女性を見て尋ねると、ジュリオがその質問に答える。
「少し前に、ハルナ君が無くしていた鞄を所持していた女性だ。サイト君もハルナ君も、あなた同様異世界の人間だからね」
故にレアものだから、容易く手放すことはできない。返してもらう条件に、ちょうど行う予定だった劇の俳優として舞台に立つことになった、その際に指導をしてくれた座長であることをジュリオは簡潔に説明した。
「なるほど。…それで、一体今の彼女の言葉の意味はなんなんだ?」
「そうだな…ミス・ヴァリエールに何か言おうとしているみたいな口ぶりだったな。ミス・ウェザリー、一体あなたは何が言いたい?」
ムサシに続き、アニエスもさっき姿を見せる直前にウェザリーが言い放った言葉の意味を問う。ルイズたちに芝居の指導をしてくれている間に見せた年上女性としての温かみはそこになかった。本当は彼女も立場上は芝居を仕切っているだけの一般人、この非常事態では避難するはずだというのに、ルイズたちに向けて殺気立っている。
「ミス・ヴァリエール、あなた…今確かにハルナを助けると言ったのかしら?」
「そうだけど…何よ。文句でもあるの?」
「本当は望むところ…だなんて思ってるんじゃないの?『ハルナさえ消えれば…サイトは自分のものだって』」
「い、いきなり何を言い出すの!?馬鹿言わないで!」
突然予想もしないことを言い出してくるウェザリーに、ルイズは喚く。自分のサイトへの行為を指摘されたことへの羞恥なのか、それとも嫉妬深い嫌な女であると侮辱されたことへの怒りなのか…ともかく彼女はウェザリーに怒りを見せる。
それにして、今のこの女の態度…明らかに『黒』を感じさせるものだった。
「何も恥じることはないわ。私はそんな心の声を吐き出させるきっかけをあげたのよ。あの子の…ハルナのを、ね」
「ま、まさか…!」
ルイズはウェザリーに対して、予想もしなかった、悪い確信を得た。
「ようやく理解したみたいね。ハルナを操っている術者というのは…

私よ」

「な…!?」
なんと、ウェザリーは自ら明かしてきたのだ。
自分が、ハルナを操っている黒幕であったことを。
ハルナの正体についてもそうだが、自らがハルナに術を懸けた張本人であることまでも暴露したのだ。
「あなたのことも調べをつけているわ。あの始祖ブリミルが使っていた、失われし伝説の系統『虚無』。その現代の担い手の一人だそうね」
「虚無のことまで知ってるのね…じゃあ、私たちに舞台に上がるのを持ちかけた意味はなん
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