暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
人形-マリオネット-part6/二つの心
[1/10]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
ウルトラマンゼロとファウストがトリスタニアの町で交戦してから…。
ゼロたちの応戦によって避難も町への被害も以前よりも抑えられ、街の人たちは復興作業を、軍人たちは次の軍備に入り、政治家たちはアンリエッタを筆頭に次の対策練りに講じていた。
あの事件後、ルイズやムサシから、ハルナを操っている犯人がウェザリーだと聞いたときは衝撃だった。同時に、なぜハルナにこんな酷いことをウェザリーはさせてきたのか。ウェザリーが自身の苦難に満ちた過去を明かし、それにはサイトも同情した。けど、だからってハルナのようなただの女の子を、闇の巨人に変えて復讐のための駒にするなんて惨過ぎる。ウェザリーに対しても、サイトは強い怒りを覚えた。
アンリエッタもファウストによる事件の黒幕がウェザリーだという話を聞き、ウェザリー捜索部隊を編成し、トリスタニアとその周辺域を探させたのだが、収穫なしだった。
さらに言うと、あの後ジャンバードの生体反応サーチ機能を使って彼女たちの居場所の特定を探ってみたが、反応なし。この機体の機能で居場所を探知されるのを読んでいたかのように、反応が消えていた。ついでに、ラ・ロシェールに落下したという謎の落下物についてもサーチしてみたが、特定の場所を探知できなかった。何かしらの電波障害が働いて、それがジャンバードの探知に引っかからなかったのかもしれない。
今、サイトはある場所に来ていた。ルイズたちと共にハルナの鞄を返却してもらうために来た、タニアリージュ・ロワイヤル座だ。
この日も利用する劇団も客もおらず、建物の外からわかる通り静かだ。
「……」
ここで、ハルナの正体が明かされた時は本当にショックだった。まさか、自分が倒さなければならないと思っていた敵である黒いウルトラマンの正体が…彼女だったなんて。
取り戻さなければならないと思い、いざ変身したのはよかったものの、結局ハルナを傷つけるのを恐れて、必ずしも実力で劣っていたわけではないのに手も足も出せなかった。ファウストの闇の力が、この街に溜まっていたマイナスエネルギーで強化されていたとしても、それでも渡り合うことくらいはできたのは間違いなかったのだが…。
「サイト君」
すると、サイトのもとにムサシが王宮の方から走ってきた。
「春野さん、俺…」
「サイト君、落ち込むことはないよ。君の言葉は、確かに彼女に届いていた」
沈んだ表情のサイトの気持ちをすぐにムサシはくみ取った。ファウストとなって自分たちに敵対してしまったハルナのこと、それ以外に思いつくものなどない。
「最後にファウストは、ハルナ君に出てこないように訴えていた。きっと、君の声によって彼女の意識が表に出そうになっていたんだ。僕はそう思っている」
「でも俺、次も同じようにできるかわからないんです」
励ましてくるムサシだが、サイトはそれでも自身の
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ