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014「妖精さん、プラチナの理想を知る」
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「さすがシルバー様っ!素晴らしい食べっぷりです!
僕も料理の作り甲斐があります!」

ステーキを2枚平らげて、空腹を満たしたシルバーの心の内は、とても複雑だった。
だが、そんな心の悩みよりも先に、プラチナに聞いておくことがあった。

「プラチナに聞きたいんだが……この領地は、兵士が何人いるんだ?」

『俺の予想だと、農民兵100人!』
『農民兵とか役に立たんww by マキャベリ』
『役に立たない兵士を、役に立たせるのが戦略家なんじゃよ』

プラチナの小さな指が、3の数字を表現した。
シルバーは、その僅かな情報を希望的観測で塗りつぶし、自身の推測を口から漏らす。

「300人?」

「残念っ!僕の私兵は3人です!」 

『ひでぇ、一桁とかwww』
『農民を徴兵して戦えよっ……』
『妖精さん、この領地終わってるお』

プラチナは申し訳なさそうな顔で、言葉を続けた。

「さ、最初はここまで酷くなかったんですよ?
最初は、骸骨兵が100人くらい居たんです」

『でも、今は3人』
『プラチナたんは、可愛いから許すお』

「でも、豚人間と抗争している最中に、行方不明になる骸骨兵が増えちゃって……もう残り3人、という訳なんです。
あ、骸骨兵は動き回っているゾンビさんを勧誘して、加工すると作れる兵士です。
言葉は話せませんが、簡単な事なら出来て便利なんです。
……まぁ、弱いんですけどね。豚人間1匹倒すのに10人くらい必要だったり?」

そう言って、プラチナは、無言で笑う骸骨兵士を指差した。
外見は死んだ人間そのものだからホラーだったが、戦力にはなりそうにない。
笑えない真実だった。

『見た目、強そうなのに役に立たないとかwww』
『いや、プラチナたんが無能なだけの可能性があるぞ』
『銀髪ロリは正義だから、許してあげるお』

シルバーは、酷過ぎる情報の数々に、現実逃避したくなった。
惚れた銀髪ロリは、一応、領主なのだ。
税金を取り、その地域を守る義務がある存在なのだ。
いざとなれば、傭兵なり何なり雇う手段があると思い、質問する。

「プラチナ……傭兵とか雇わないのか?」

「正直、貧乏領主だから、兵士を雇用できないんですよね……
特産物のイーモは、毒があるせいで売れませんし。
それどころか、イーモのせいで、豚人間が大量繁殖して、鬱陶しいんですよね……
昔は、イーモの毒で、豚人間が勝手に数を減らして自滅していたのに、最近の豚人間は耐性が出来たのか、イーモを食べても平気で困りました。
……親友のエルフィンは誘拐されちゃうし、もう散々です……」

『この領地はすでに詰んでいる!』
『妖精さん、頑張れ。ヘタレるなよ』
『妖精さんが辛そうな顔しているお』


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