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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第30話:思い出のバカンス……値切り交渉
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値切る事に集中して下さい」
「そだね、そろそろ値切り開始しますか!」
俺は本物の札束が入った2つのバッグを持ち、オジロンとティミーは札束の上下だけが本物のダミーバッグを手に、舞台中央であるMH(マジックフォン)の前へと戻った。

(ピロリンピロリン)
MH(マジックフォン)を操作しウルフを呼び出すと……

リュカSIDE END



(ルクスリエース・バンデ号)
リューノSIDE

突如鳴り出したMH(マジックフォン)を手慣れた手付きで操作するウルフ。
そして映し出されたのは多数のバッグを侍らせてるお父さんだ。
あのバッグに私達の身代金が入ってるのだろうか……少なくない?

『お待っとうさん。吃驚な事に結構大金があったよ(笑)』
「当たり前だ、王家の金庫だろう!」
まったり喋るお父さんにイライラ喋る犯人。ワザとだって解らないのかなぁ?

「それで、国庫には幾ら程ありましたか?」
『聞いて驚けウルフ。なんと5百万(ゴールド)もあったんだよ!』
そんだけ!? ウソでしょ……一国の金庫に常時準備してある金額が5百万って……

「おいふざけるなよ、こっちは5億を要求してるんだぞ! それなのに要求金額の1%って……認めると思ってるのか!?」
『ほら……やっぱ無理だよ。5億欲しいって言ってるのに5百万じゃ納得しないよ。こっちは出来るだけの誠意を見せたのに……やっぱりブッ殺しちゃって良いんじゃね?』

「ちょ、ちょっとお待ち下さい陛下!」
武断的解決を望む(フリ……だと思う)王様を前に、側近である人質のウルフは待ったをかけて犯人に向き直る。そして犯人をMH(マジックフォン)から遠ざけて小声で何かを訴える。

「おい聞け。あの国王は金を払いたくないんだよ! でも愛娘と息子に説得されて渋々金を用意したんだ。まぁ金を用意したのは殿下とオジロン大臣だろうから、本当に国庫にはあれだけしか金が無いんだと思われる。それなのに要求額より安いって断ったら、金どころか命までも無くなるんだぞ! 俺達人質だって、身代金受け取りを断り自分達の身が危険になると察したら、一斉に抵抗するからな! 大人しくしてたって殺されるんだから、精一杯抵抗する! 人質は1000人程居るんだし、陛下は大鳥(ラーミア)でモンスターを直ぐに送り込んでくるだろうし、それまでに俺達人質が全滅するとは思えない……僅かな望みに賭けるだろう」

ウルフが居れば犯人グループは全滅出来るだろう。
でも人質にも被害が出る事は間違いないし、武断的解決は絶対に下策である事は確かだ。
う〜ん……犯人が5百万(ゴールド)で手を打たなきゃ如何なっちゃうんだろうか?

「し、しかし……」
「しかし何だ!? お前等5百万を稼ぐのがどんなに大変なのか解ってる
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