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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico6優しくない世界〜The Fate of Rusylion〜
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る。

(先の次元世界とは全くと言っていいほどに別人なんだよな。警戒するのも馬鹿馬鹿しくなるほどの間抜けっぷり)

演技ではないと思う。俺の目が節穴じゃなければ、だけど。今のところは信用してやるさ。信頼はまだお預けで。そこまではまだ出来ない。そう、何かしらの不安が残っているんだ、スカリエッティへの信用を失わせる出来事が在ったような気が。”砕け得ぬ闇事件”の際に、何か・・・。だが、そんな記憶はない。気の所為なのかもしれないが、それで済ませるほど、軽い違和感じゃない。

「・・くん・・・ルシル君!」

「っ? はやて・・・?」

思い耽っていたことではやてに呼ばれているのに気付くのが遅れた。俺の視線を受けたはやてが「着いたよ、バス停。はよ降りやな」僅かな非難と焦りの含まれた声で返した。目線の先には乗降口で、外ではドライバーがスロープを用意している最中だった。

「すまない。それじゃあみんな。本局で」

なのは達に挨拶し、「うん。またね」彼女たちの挨拶を受けながらはやての車椅子を押してスロープを下る。そして走りだすバス――窓から手を振ってくれるなのは達に手を振り返して見送った。
バス停から自宅へと歩く。そんな中、「ルシル君。さっき、刀梅ちゃんや武塔君のこと考えてたん・・・?」はやてがそう訊いてきたため、「その事についてはまぁ、亮介と刀梅をくっ付ければ良いと結論付けた。方法は刀梅と相談だ」と返す。あの子も、仲直りを手伝う、と言っていたし。

「えらく直球やなぁ。けど難しない? 武塔君の片想いかもしれへんのに」

「(先と違ってそうだったら確かにアウトだが・・・)たぶん、刀梅も亮介を少なからずは意識しているとは思う」

「親しい間ってことは見とれば判るけど・・・。うーん・・・」

「ま、ゆっくりやって行こう。急いては事を仕損じる、だよ」

上手くいくまでの間、俺は亮介から敵視されるだろうが、そういうのには慣れ・・・ていることもあってか深刻には捉えていない。ホント、俺の精神はとことん壊れているな。そして俺とはやては自宅へと無事帰宅。2人して「ただいまー!」と挨拶して玄関扉を開ける。

「お帰りなさい、主はやて、ルシル!」

パタパタとスリッパを鳴らして玄関にまで出迎えに来てくれたリインフォース。彼女はすでに局の制服へと着替え終えていて、いつでも出られるように準備万端だった。あとは俺たちだな。
はやてが「わたしらも着替えよか、ルシル君」そう言って自室に向かい始めたから、「ああ」と頷き返して俺も自室へと向かい、局の制服に着替える。着替えを終えた後は、2階の物置に設置したトランスポーターへ。先に着いた俺はシステムを立ち上げる準備をしておく。

「お待たせや、ルシル君」

「こちらも準備を終えたところだから」

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