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SAO ~青の剣士達~

作者:ルチル
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第1部 SAO
  10話  圏内事件~始まり~

 
前書き
タクヤ視点とアスナ視点です 

 
僕はアイリに会うため歩いていたのだが
見覚えのある姿を見つけていた

「兄さん......」

「ん?タクヤか」

「また、昼寝?」

「うん。今日は最高の気象設定だからな」

「なぜ、そんな事分かるの?」

「お前も寝転がってみればわかるさ」

「そんな、のんきな......」

すると、さらに見覚えのある姿が......

「みんなが、迷宮区にいるのに、なんであなたは昼寝をしているのですか!?」

アスナさんだ

「こんな気持ちのいい日に潜るなんて、もったいないだろ?」

「気持ちのいい日なんて......いつも同じでしょ!?」

「アスナも寝転がってみればいいよ」

だいぶ、困った兄さんだった.......特に今日は

「それじゃあ......僕はこれで......」

「待って!」

アスナさんに引き止められた

「なぜです?」

「なぜって......そりゃ......気まずいから.....」

「せっかくの二人っきりになれるチャンスですよ?」

「それは......」

「それに、今日はアイリとデートなんです」

「そう......」

「だから、頑張ってください。寝ている兄さんはいつもと違いますから」

「それって.....どういう意味?」

「そのまんまです。では、また」

  ◆

私はタクヤ君に言われた事を思い出していた
(寝ているキリト君はいつもと違うってどういう意味だろう?)
私はキリト君を観察してみる
整った顔立ちに、長い前髪、それから、遠くから見れば女の子と間違えられそうなくらいの線の細さ
(いつもと変わらないような......)
とココまで考えてふと気がついた
雰囲気がまったく違うのだ
いつもは隙が無い鋭い雰囲気なので自分より年上だと思っていた
だが今は、緩い雰囲気で自分より年下に感じる
顔もあどけないし......
(いったい、どれが本当のキリト君なのかな.....)
ますます、分からなくなってくる
そう思ったところで私は意識を失った

  ◆

「タクヤ!またね♪」

「うん!またね、アイリ!」

僕はアイリと別れた
(もうそろそろ、結婚の申し込みをしようかな......)
そう考えながら、歩いていると朝、兄さんに出会った場所にたどり着く
(まだ、兄さんは寝てるのかな?)
そう思い、のぞいてみる

「タクヤ?」

「兄さん......まだいたんだ......」

「ああ、アスナが......」

「え?」

兄さんがさしたほうを見る

「なるほど......」

アスナさんが寝ていた

「睡眠PKをさせないため?」

「まあな......」

「やさしいね」

「違う!ただ、さっきまで一緒にいた人が自分のせいでいなくなるのは後味が悪いだけだ」

「兄さんは素直じゃないね」

「な........」

兄さんが何かを言おうとしたときくしゃみがした

「くしゅん......」

どうやら、アスナさんが起きたらしい
兄さんは笑顔で

「おはよう、よく眠れた?」

「な......キリ......どう.....」

意味の分からない言葉を発していた
訳すと「なんで、キリト君がどうしてココに?」だろう
そして、顔が赤くなり、青くなり、最後には赤くなっていた
アスナさんはレイピアの柄を持ち、兄さんは隠れる

「ゴハン一回」

「はい?」

「ゴハン一回!それでチャラ!」

「なら、いい店がある」

兄さんはとことん食べ物に弱かった
僕はアスナさんの元へ行き

「よかったですね。デートができますよ?」

「タクヤ君!そんなんじゃ.....」

「兄さんはずっと、アスナさんのこと守ってたみたいですよ?」

「ホントに?」

「ええ、ホントです」

アスナさんはなんだかうれしそうだった

「じゃあ、僕はこれで」

「タクヤ君も!」

「僕もですか?」

「そう!」

「分かりました」

僕は邪魔だと思うのだが.......

というわけで僕達は兄さんの勧めで57層にいた

「どこ?」

「ココ、ちなみに肉より魚がいいぞ」

「どんな情報だよ」

しばらくした頃だろうか

「ありがとう.....守ってくれて」

「別にいいさ.....」

「睡眠PKなんて物騒な事、よく考えるよね......」

「ホントだな」

周りからは「アスナじゃないか?」って声が
正直うるさいよね
だが、そんな事は兄さん達にとっては関係の無い事?らしかった
そんな時.....

「きゃあああああ!」

悲鳴が上がった

「何!?」

「行くぞ!」

「うん!」

僕達は走り出した
そして、教会らしき建物に着いた
そこには首をロープでくくりつけられ、宙に浮いている男がいた
その胸には槍が刺さっていた

「早く抜け!」

兄さんはそう叫ぶ
男は必死に槍を抜こうとするがうまくいかない

「私は上に行く!キリト君達は下で受け止めて!」

「分かりました!」

だが、男はポリゴンとなり消滅した
(こんな所でダメージを与えられるのは、デュエルしかない.....)
兄さんも同じことを思ったらしく

「みんな!ウィナー表示を探してくれ!」

「中には誰もいないわ!」

「ダメだ!30秒たった!」

「くそ.....」

兄さんは悔しそうに言う
そして

「誰かこの中で最初から見ていた人はいないか!?」

周りがざわめく
すると、女の人が一人出てきた
アスナさんも兄さんの隣へ来る

「君は?」

「ヨルコって言います。今の人の知り合いでした」

「彼の名前は?」

「カインズです」

「そうか......何か、思い当たる事は無いか?カインズさんが狙われる理由なんかが.....」

「いいえ......」

「ごめんね.......こんなこと聞いて」

「いいんです」

「じゃあ、誰かの人影を見ませんでしたか?」

「カインズの後ろに誰か立っているような気がしました」

「ありがとう.....教えてくれて」

その後、僕達はヨルコさんを宿まで送り届け、現場にいた

「使われたのは、このロープと槍......」

「ウィナー表示は?」

「無かった」

「うそ!?」

「つまり、デュエルじゃなかったってことだ」

「それ以外に方法なんて.....」

「睡眠PKも無いしな......」

「とにかく、このままじゃだめね」

「ああ」

「前線を抜ける事になりますがしかたありません」

「と、いう事でしばらくよろしく」

「よろしくな、アスナ」

「よろしくお願いします」

僕達は握手をする
アスナさんの顔が少し赤かったのは気のせいという事にしよう 
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