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不老不死の暴君

作者:kuraisu
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第二話 シュトラール

消耗品等を買い集め、飛空挺のターミナルに着いた。
飛空挺のターミナルは金を払えば私用の飛空挺でもとめる事ができる。
会社は利用者に深入りしてこないので空族でも利用できる。
その玄関でバルフレアが待っていた。

「言っとくがビュエルバはダルマスカの東の空中大陸ドルトニスにある都市国家だ。行ったら暫く戻ってこれないと思っておけ」
「準備ならできてますよ」
「よし、じゃあついて来い」

バルフレアが個人用の格納庫の方に進んでいった。
俺達もその後に続く。
するとそこには変わった形の飛空挺があった。

「シュトラールだ」
「すごいな……本当に空賊なんだ!」
「俺の首で船が買えるぜ」


この飛空挺の名前はシュトラールというらしい
ヴァンは目の前で飛空挺を見たためかテンションが上がっている。
空族に憧れていたのは知ってるがいくらなんでも落ち着けとセアが突っ込みを入れる。
それでもヴァンは収まらずバルフレア色々聞いている。
バルフレアも流石に鬱陶しくなり顔を逸らし、セアが顔を顰めているのに気がつきセアに話かけた。

「なんか変なところでもあったか?」
「バルフレア・・・この飛空挺って新品か?」
「いや」
「俺は飛空挺に関してそれなりの知識を持っているんだが・・・・こんな形の飛空挺を知らないが何処の製品だ?」
「・・・社名は知らないがアルケイディア製だ」
「なるほど・・・」
「んなことどーでもいいだろ早く乗ろうぜ!!」
「・・・そうだな」

バルフレアはため息を吐きシュトラールに乗り込んだ。

「どうかしたのか?」
「・・・いいから早く乗れ」

まったく状況を理解していないヴァンにセアは呆れながらヴァンの背中を押してシュトラールに入っていった。
シュトラールの中を見てみるとどうやら本当にアルケイディア製のようだ。
アルケイディア製の飛空挺はスピードを重視するため制御が面倒である。
シュトラールの座席に座ると隣の席に金髪の人物が座った。

「そういえばあなたの名前をまだ聞いてなかったね」
「私はバッシュ、バッシュ・フォン・ローゼンバーグだ」
「・・・どこかで聞いたような?」

確かダルマスカ王国の将軍で・・・2年前の戦争の時アルケイディア帝国との和平を決断した国王に異を唱えナルビナで暗殺した。
その際にヴァンの兄レックスもバッシュと一緒にいたためレックスにも謀反の疑いがかけられ帝国に拷問され1年前に死んだらしい。
そのせいでヴァンは肩身の狭い思いをしてきたという話をセアがヴァンから聞いたのは8ヶ月程前のことだったか。

「そうか、あなたがバッシュ将軍か」

セアは微笑を浮かべながら明るい声でバッシュにそういった。

「・・・それだけか?」
「いや、元からあなたが停戦交渉の際に国王を暗殺したという話にかなり違和感があってね」
「というと?」
「まずレックスの自白によれば自分がナルビナに来たのは国王暗殺の為ということを知らなかったってことだ。ということはもしあなたが代表団の一人でも殺せば連れてきた味方はあなたが乱心したと思いあなたを止めようとするはずだ。そうなるとあなたは何も知らない味方を連れていない方がよかった筈なのにあなたは連れて行った」
「なるほど」
「大方、帝国側の過激派の陰謀だろう。三大陸の境目に位置するダルマスカは経済的・軍事的価値が高い。そこがアルケイディアの領土になればロザリア帝国と戦争になった場合優位に立てる」
「・・・」

バッシュはセアの予想がおそらく正解で、それに自力でたどり着いたセアがとても有能な人物だと思った。
するとセアがゲラゲラ笑いながら冗談半分に

「そしてなにより、あなたが本当に国王を暗殺したなら今頃ヴァンがあなたを殴り殺してるかあなたがヴァンを切り殺してるでしょう」
「・・・そうだな」

一瞬とんでもないことを言うとバッシュは思ったが実際自分がやっていたらそのどちらかになっていただろう。
その時のバッシュの顔がおもしろかったのかセアはバッシュの顔を見てまだ笑っていた。

「よしじゃあ出すぞ」

バルフレアがそう言ってシュトラールを発進させた。
これは余談だがその後セアは乗り物酔いして思いっきりバッシュの方に向いて吐いた。
 
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