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ドリトル先生と日本のお料理

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第三幕 王子の洋館その九

「これがね」
「成程ね、日本の洋食の中のデザートで」
「美味しいよね、これも」
「まさかこうしたものまであるなんて」
 先生はプリンを食べながら唸る様にして言いました。
「洋食も凄いね」
「どうかな、こうしたものが日本の洋食レストランで普通に食べられているんだ」
「いいよ、じゃあ今度からはね」
「洋食もだね」
「食べるよ」
 和食だけでなくというのです。
「洋食もね」
「そうするといいよ。ところでかなり食べたけれど」
「満腹したよ」 
 そのことでも満足した先生でした。
「本当に日本の食べものは美味しいよ」
「そうだね、じゃあ今からは」
「今は?」
「テレビを観ない?」
「テレビ?」
「ドラマにする?それともアニメにする?」
 勿論日本のものです。
「そっちは面白いよ」
「美味しいんじゃなくてだね」
「そう、面白いんだ」
 ドラマもアニメもだというのです。
「だからそちらもどうかな」
「そういえば日本の商店街の中にね」
 ここで、です。先生は王子にドラマやアニメのことをお話されてあることを思い出しました。その思い出したこととは。
「レンタルビデオショップというお店があったけれど」
「テレビで今放送されているのじゃなくて前に放送されていたドラマやアニメを観られる場所なんだ」
「そういうお店だね」
「そう、ビデオを借りて家で観るんだよ」
 そうする場所だというのです。
「そこはね」
「いいお店みたいだね」
「そうしたお店も日本にあるから」
「じゃあドラマやアニメを観たいと」
「昔のね。それと特撮も観られるから」
「特撮?」
「そうだよ、知らないかな」
 ここで、です。王子はこのタイトルを言いました。
「仮面ライダーとか戦隊とかね」
「それが特撮なんだ」
「面白いよ、これも」
「日本はドラマやアニメ、その特撮も面白いんだね」
「作品によるけれどね」
 面白いというのです。
「そういうものも楽しんでよ」
「何か忙しいね」
 先生は最後の紅茶を前にしてに少し困った感じのお顔になって言いました。
「日本は」
「美味しいものが一杯あって楽しいことも一杯あって」
「うん、忙しいね」
「それが日本なんだ」
「美味しいものも楽しいことも一杯あるんだね」
「そうだよ、あるんだよ」
 そうだというのです。
「だからとても忙しいよ」
「お仕事もあるし」
「そう、忙しいから覚悟してね」
「そうなるね。じゃあ今から」
「ドラマにする?アニメにする?」
「特撮にしようかな」
 先生が選んだのは第三のものでした。 
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