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『曹徳の奮闘記』改訂版

作者:零戦
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第五話







「私は魏延。(あざな)は文長だッ!! 潔く死ねッ!!」

 魏延はそう言って跳躍して鈍砕骨(どんさいこつ)で俺を叩こうとするが俺は避ける。

ドゴオォンッ!!

 衝撃で近くあった岩が砕けた。

「次行くぞッ!!」

「うわッ!?」

ドゴオォンッ!!

 何とか、魏延の攻撃を避けていくけどいずれはやられそうだな。

 ………なら……。

「突撃しかないッ!!」

「フ、潔く死ぬ気になったかッ!!」

 魏延が鈍砕骨を振り下ろそうとする。

「だから俺は死なんッ!!」

 俺は魏延の攻撃を避けて、魏延に砂を投げる。

「グウゥッ!! ひ、卑怯だぞッ!!」

「じゃかましいィッ!! 襲ってきたのは貴様らやろがッ!!」

 魏延の反論に俺は正論で返して、砂で目が開けられない魏延の腹に右ストレートを叩き込んだ。

「グウゥッ!!」

「まだまだァッ!!」

 倒れ込んだ魏延に馬乗りになって顔や腹を殴る。

「ガッ!? グッ!!」

 あぁ、勿論少しは手加減している……少しはな。

 流石に原作キャラを死なすのはなんかな……。

「……グッ……」

 そして魏延は顔中が腫れ上がり、鼻から鼻血を出しながらとうとう気絶した。

「さて……あんたらはまだやるか?」

 俺は一歩も動かない盗賊に視線を向ける。

「お、お頭がやられたーーーッ!!」

「に、逃げろォーーーッ!!」

 生き残っていた盗賊達は、魏延がやられたのを見て完全に戦意を喪失したみたいで一目散に山に逃げていった。

「……はぁ………」

 俺は溜め息を吐いて、顔面が傷だらけの魏延を背負って近くの小川に連れていった。





「……ぅ……」

 あ、魏延が目を覚ましたな。

「お? 傷の具合はどうだ?」

「き、貴様は……グウゥッ!!」

 魏延が起き上がろうとするけど、傷の痛みで倒れた。

「無理して起き上がろうとするからだよ」

 俺は水で濡らした手拭いを持って魏延の顔を拭く。

「……い、痛い……」

「我慢しろ。ちょっと殴りすぎたからな」

 青短も出来とるしな。

「や……ぁ……」

 ん? 魏延が急に顔を真っ赤にしたよな、しかも何故か喘ぎ声ぽいし。

「……やめろ……私の……肌は…敏感なん だぁ……」

 あぁ、確かゲームでもそうやったな。

 ………でもそれは無視だな魏延よ。何故なら俺の目の前には魏延のオッパイがあるからな。てかマジパネぇ……。

「……………」

 魏延は俺の視線が何処にいっているのに気づいたのか、一気に顔を青ざめながら強く左右に首を振る。……しかも上目遣いときたよ。

 ………でもな魏延……。

ツゥ。

「やあァッ!!」

 魏延の右胸をそぉっと撫でるように触ると魏延はブルブルと震えた。

 ……すんごく萌えるんですけど。

「ほれほれ」

 俺は魏延が動けない事に調子のって魏延の胸をそぉっと触ったり腹を撫でたりする。

「ば……ばかぁ……止めろぉ……」

 ……悶える魏延……パネェ……。

「ひやァッ!! はうゥゥゥッ!!」

 すると魏延の身体がビクンビクンと震えて魏延が再び気絶した。

「………やべ、やり過ぎたか……」

 なんせ目の前にあのオッパイがあったからなぁ。やらなければ何時するんだッ!!(キリ(`・ω・´)

 ……ま、魚でも釣って食べるか。





「………いやほんまにスマンかった」

 再び起きた魏延に俺は土下座をしている。

「……いい。もう過ぎた事だ」

 魏延は顔を赤くしている。

「もう私は盗賊には戻れない。だからお前についてっていいか?」

「………いいのか?」

「いいよ。それに……責任取れよ。私に……あんなのさせて……」

「あ、あぁ……」

 いやぁ、魏延のオッパイは柔らかかったからなぁ。

 とまぁ、魏延を仲間?にする事が出来た。

「それでこれから何処に行くんだ?」

「今のところは孫呉でも見に行こうかなと思ってるよ」

「ほぅ孫呉か………」

 確か孫堅が黄祖に討たれるからな。

 それを阻止してみるか。

「んじゃ、孫呉へ出発やな」





 というわけで孫呉の長沙に着いたわけなんだけど……。

「兵士として参加するのか?」

「いや、軍団の後ろに隠れながら付いていくから」

「何でだ?」

 ……どう説明しよか………苦し紛れだけどや るか。

「いや実はな、焔耶(真名は許してくれた)と出会う前に管輅とかいう占い師に言われたんだ。『孫堅を守らねば貴様はまともな人生を歩めない』てな」

「……嘘っぽいな………」

「俺も最初はそう思った。でも管輅は雷や雨で増水した川が氾濫する事を予言して見事に当てたからな。んで俺は信じてみる事にしたというわけ」

「成る程なぁ………」

 俺と焔耶は長沙の町並みを歩く。

「とりあえず、宿を取って孫堅軍が動くまで待つしかないな」





 それから三日後、孫堅軍が襄陽へ向かったのを聞いて俺と焔耶は孫堅軍を追った。

「……あれが襄陽か………」

「それであれが孫堅軍と………」

 俺と焔耶は近くの林で隠れていた。

「今のところは何もないな」

「ん? おい、襄陽の門が開いたぞ」

 確かに門が開いていた。

「孫堅軍に行くぞ」

「分かった」

 俺と焔耶は孫堅軍の陣営に向かった。






 
 

 
後書き
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