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黄昏アバンチュール

作者:どるちぇ
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動き出した体育祭


6.


四月も終わりに差し掛かっている。
そろそろ、体育祭の季節が始まる。桜ヶ峰高校の体育祭は五月のはじめに行われる。そのため、四月の終わり頃からもう準備が始まるのだ。


HRの時間。
「ねー、花乃ちゃんさ体育祭どうする?」
沙耶が机にやってきた。自分達のでる競技についての話し合いが行われている。
女子が出ることができるのは全部で1全員リレーは必ずでなくてはいけなくて、小綱引き、綱引き、棒まわし、障害物競走、借り物競争、パン食い競争と、あと、選ばれた人だけが出ることのできる選抜リレーだ。
そして、応援団は自由参加だ。

「沙耶は何出るの?」
「一人最低5種目なんだって、だからパン食い競争はでない。」
「私は…うーん、多分、全部出ることになるんだと思うんだよなー」
「花乃ちゃん運動神経いいもんね、多分選抜リレーも走ることになるんじゃない?」
「陸上部の脚の速いひとがクラスにいればいいんだけど…」

選抜リレーは体育祭の花形だ。一番最後に行われる上、得点も大きいので荷が重い。


そもそも、桜ヶ峰高校の体育祭は縦割りで行われる。それぞれの学年、12クラスを3クラスずつにわけて、赤、青、黄、白、の四つの団にわけるのだ。私達のB組は赤団、ちなみに、黒瀬くんも同じクラスにいる。
そして、浅尾のF組は青団、三浦はG組なので白団だ。

「応援団どうする?」
「うーん…去年もやったしなー、結構面倒だったし今年は別にいいかなーと思ってる。沙耶は?」
「ちょっとやってみたいなーって思ってたんだけど…」
そういえば沙耶は去年の運動会は骨折していて全く何もしていない。応援団も結局やることができなかったのだ。
「そっか、沙耶がやるなら私もやるよ?」
「え、いいの…ほんとに?迷惑じゃない?」
「うん、大丈夫、沙耶去年やれなかったんだもんね、葵はバスケ部で忙しいって言ってたし、桃は文化部でダンスとかするような感じじゃないし、知り合いいた方がいいでしょ?」私は沙耶に笑いかけた。
「ありがとう!!花乃ちゃんと一緒に応援団できるの楽しみ。そういえば、ペアダンとかどうしてた?」
「いや、なんかあれ男子の方から誘う伝統があるみたいだし待ってればいいんじゃないかな?去年もそんな感じだったよ」
「そうなの…うーん、相手みつかるかな…」
「沙耶はかわいいし、多分大丈夫だよ」
「もうっからかわないでよ」
「そろそろ終わりそうだし、名前書きにいこうか」
結局、それぞれの種目はすぐに決まったが、もう時間がない為分担を決めるのはまた今度になった。




そして、そのあと部活に行くと二年生が一年生に質問攻めにされていた。
「体育祭ってどんなかんじですか?」と、伊藤さんが質問し、溝口さんがとなりで興味深そうに聞いている。
「人がたくさんいて、すごいごちゃごちゃしてるよー」というのは三浦。
「そうなんですか?」
「全校生徒だけでも結構な人数いるでしょ?それに親も来るし、あと、卒業生が参加する競技とかもあるから卒業生もからりくる。」
「すごいんですね…あ、和泉先輩こんにちは」
伊藤さんが私の存在に気づいてくれた。
「中学校とかとは規模が違うんだよね、俺も最初びっくりしたよ」
「なんかわくわくしてきました。そういえば、先輩って応援団やりますか?」
「おれやらない」とやってきたのは部長だ。
「そうなんですか…三浦先輩は?」
「俺は…一応やるよ、去年結構楽しかったし」
「和泉先輩はどうなんですか?」
「私は友達がでる、って言ってたから一応やるよ。一年生のうちはそこまでいそがしくもないし、いろいろやってみるのもいいかもね」
「そうですよね…やってみようかな…」そこではじめて溝口さんが口を開いた。とっても大人しいこなのだ。
「そういてば、黒瀬先輩ってどうなんてしょうか?ってか来ませんね。」
「俺知らない、和泉さん、同じクラスでしょ?」
「多分、やらないんじゃないかな?私が名前書いたとき名前なかったし。多分掃除してるんだと思う。体育館来るときゴミ箱持ってるのみかけたし」
「彼女さん、いるからですかね…」
「うーん、どうなんだろ?ま、とりあえず練習しよう。黒瀬くん来たら聞いてみなよ」
「わかりました。」




結局黒瀬くんがきたのはそれからだいぶ後になってからだった。
「おーそーいー」部長が大分不機嫌だ。
「ごめんごめん、なんか、先生に呼び止められちゃった…」
「おまえ、なんか怒られるようなことしたのか?」
「いや、してないよ!!なんか、よくわかんない世間話につきあわされた…あの先生何言ってるか良くわかんない上に、話長いんだよ」
B組の担任の佐野先生は数学担当なのだが、話がいうえに要領をえない、という最悪な先生なのだ。
「できればもっと早く来いよ」部長の声色が少しやわらいだ。
「はい、次からもっと早く来ます」
「先輩!!!」
伊藤さんだ。
「ん?」
「先輩って応援団でるんですか?」
「いや、去年もやったし、今年はでないつもり」
「それって…彼女さんと団違うからですか?」
少し言葉につまってから
「そんなことないよ」と言ってハハハと笑った。図星のようだ。

そのあと、応援団の話題があがることはなかった。

だが、その日のミーティングをさっさと切り上げて帰っていった黒瀬くんは案の定、東さんと一緒に帰っていた。


「何だ、仲良くしてるじゃない」
私はその微笑ましい光景に天野のことを思い出しなから微笑んだ。 
 

 
後書き

一回消えて、死ぬかと思った…

しばらくぶりの更新なのです。一回間違っておくってしまって慌てましたw 
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