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ポケットモンスターズファンタジー~導かれし者達の軌跡~

作者:ティア
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Reincarnation
  出会い

 場面は戻り夜の脇道。今まさにピカチュウがグラエナとポチエナ達に囲まれている場面。

 自分はここでもう終わりなんだ、生きられないんだ・・・っという気持ちが体全身を怖ばせ、ライトは芯から震えていた。でもそれと同時に殺されてもいいっと思った。なぜなら殺されなきゃギラファは友達っと言っても、僕にとっては友達以上、親友以上だと自分は思っていたのだから。でもおかしい、あの時は死にたくなかった、でも今は死んでもいいっと思ってる。だから最後は自分から今出せる声を更に引き絞り、
「・・・分かった。もう覚悟決める・・・よ・・・いままでありがとっ。 僕が死ねば君が助かるのならば、それで僕は・・・」
 僕は覚悟を決め、目を閉じる。今思えばい色々あったなっと昔の記憶を思い返す。その間にも足音は着々と大きくなり、ついに正面に・・・
「・・・・・・ふんっやぁ!!」 「ひゃぁっ!!?」
 自分は一瞬何が起きたか分かんなかった。ギラファは僕に近づくと、両手足で掴んで背中に乗っけて走りだしたのだから。ポチエナ達の焦った顔がその時よく見え、血そうを変えて追いかけてくる。僕にはギラファのしている行動は全くの疑問だった。そんなことしないでっ!!と言いたかったが、その時にはもう視点が狭まり、しばらくして完全な闇に包まれた。

 次に目覚めた時には2匹のポチエナが倒れており、僕の身体は床に寝かされていた。なんでこんなことにっと思ったが、すぐにどんな状況なのかは飲み込むことが出来た。ギラファが僕のことを殺させまいと戦っており、ギラファが途中で治療してくれたようで、自分の身体は気絶する前よりかなり楽になっていた。これならっと思って立ってすぐに僕は1匹に対して電撃を発射する。だが簡単に避けられてしまった。
「ばかっ、まだ動くな!!こいつはお前なんかじゃ倒せる相手じゃねぇ!! お前とのレベルが違いすぎるっ!!」
「そんなこと言われたって僕は戦うよっ!! ・・・"電光石火っ"!!」
 ギラファの言葉を無視してさっき電撃を避けた奴に一気に間合いを詰め、そのままスピードにの乗ったアイアンテールを繰り出す。そしてまたもや交わされ、逆にその尻尾を持たれて地面に叩きつけられた。どさっ、と鈍い音が響く。
「・・・ふんっ、こんなもんか。それにしてもやはり上層部の判断は正しかった。 やっぱりお前が足手まといになることは分かっていたようで、同時に始末することをお前の命令が下る前に俺たちは貰っていたんだ。 所詮にお前も上層部捨てられたってことだ」
「なんだと・・・。 じゃあ・・・あんのなこと言ってお前たちが何か言ったり、どついたりもしなかったのはそういうことだったんだな・・・・・・」
「ああ、そうだ。それとお前の俊足とパワーがあるならば、そこの子ネズミを担いで逃げることまでは分かっていた。だが、こっちの2人が倒されたのは予想外だったがな」
 黒い眼帯をしているポチエナは静かに言う。それを聞いてギラファは怒りが物凄い勢いでこみ上げ、そいつに今出せる全力で突っ込んでいく。ライトとは比べ物にならない速度で、そのままノーマルタイプの中でハイリスク&ハイリターンの"すてみタックル"の体制に入った。当たると思った瞬間、真横から衝撃が来てふっ飛ばされ、その時ギラファはもう1人居た事に気がついた、怒りでそいつの事しか眼中に無かったのが問題だった。
「・・・くっ・・・そっ」
「これまでだな、先にお前を殺させてもらう。生きてられると色々と面倒だからな。 安心しろ、お前を殺したその後にたっぷりとそこのネズミを可愛がってや・・・ぎゃあ!!!」
 言葉は途中で悲鳴で終わり、自分の身体にも衝撃が全身を走る。その理由はライト。ライトはそのポチエナに乗りかかって放電し、ありったけの電気を放電しているので、周りは青白い光と、ライトのきつそうに放電している顔が見て取れた。しばらく放電はし続けていると、そのポチエナは力なく地面に崩れ落ちた。
 同時にライトも荒い息呼吸を繰り返し始めたのだが、その顔が妙に青い。電気を使いすぎたのだ。すぐにでも横に行って大丈夫かと問いたかったが、力が入らない。それに徐々に視点が暗転していった・・・・・・

~~~~~☆~~~~~

その事が起こる一時間くらいの???地点


「・・・・・・うぅ・・・ここは?・・・」

 周りを見渡したところ、海。何でこんなところに・・・? 周りが暗く、空には星が広がって波の音が聞こえるから夜の海だと思われる。何が何だか状況把握ができていない所に、何を思ったのか立とうとして足に力を入れる。
 だが、立ち上がることも、ましてや足を曲げることすら出来なかった。なんだか足に鉛を背負われているような圧迫感と、痛さ。首と目は正常に機能しているようで、周りの視界が段々鮮明になってきた所で、自分の身体を見る。だがそれはそれはいつも見慣れている姿ではなく・・・足が3本指でスラっとしていて、茶色かった。えっ、と思って今度は頭を下に向けて言うことを聞かない両手を恐る恐る無理やり運ぶと、そこには人間ではありえない、触ると感覚がある突起物、耳のようなものがあった。いや、これは耳だ。っとなると・・・頭に浮かんだ名前はひとつしか無かった。7つの進化先を持つポケモンで、しかも私が大好きな個体名・・・まさか本当になっちゃうなんて・・・・・ポケモンのイーブイに。でもそんなことの前に、
「・・・身体が濡れてて寒い。何とかしないと凍死しそう・・・・・・。 う、動こうにも力はいらないし、視野もぼやけ始め、て・・・・・・」

~~~~~☆~~~~~

 同時刻の岸。この時間帯で夜の風を浴びながら飛んでいる子が1人。全身紫色で首から白色のオカリナをぶら下げたムウマだった。
「・・・・・・ふぅ、やっぱり夜の海岸の散歩は気持ちいい・・・。 この前の嵐みたいな雨が嘘のようね」
 ムウマは体全体で風を受けながらゆっくりと移動する。ゴーストタイプ全般に言えることだが、夜が一番行動しやすく、気分がいいのだ。ましてや1週間ほど前から雨が凄い勢いで降り続き、今日やっと晴れたのだから。それにまだほんのりと土の香りがし、その匂いは何故か彼女は好きだった。それに風が強くもなく弱くもなく、ちょうどいいくらいよそよ風だったのでこれは散歩するしかないと出てきた次第である。
「ふぅー・・・さて、そろそろ帰らないと。 ずっと飛び続けていもいいけど、今度は体冷やしちゃうしね」
そう言うと今まで地面から30センチくらいの位置を浮遊していたのだが、急上昇して上空50メートル付近までゆっくりと上昇していく・・・。そこまでの高さは上った事はなかったが、1週間ぶりの散歩なのだからって言う事で少し無茶をしたくなったのだ。
「・・・ふぅー、ここはここで街明かりが見えて、キラキラしててすごく綺麗ね・・・。ポートタウンやナルトシティ、グーレスタウンにエシュゼタウンまで。今度機会があったらまたいろんな町に行くのもいいわね。 ・・・さて、もう少し見たいけど今回は体冷えてきたし帰りましょ」
 そう言うと今度は目を閉じ、力をふっと抜いて地面へと自由落下する。ゴーストタイプ全般に言えることだが、体重が軽いので自由落下っと言ってもそんなに早く落ちるわけでもない。それに風を感じたいわけでもない。ただ単に浮遊感が好きなのだ。でも自分で浮く浮遊感ではなく、なんも力を入れない浮遊感を。
 いつもなら地面スレスレまで目を閉じたままで、近づくまで目を開けなかったのだが、今回は違い、逆さまから見える海に見える月明かりを見ていた。いつも普通の向きから見ているのでこれはこれでいいかもっと、と思った直ぐに、海岸によく分からない固まりが見えたような気がした。石だろうと思ったが、だとしたらかなり変な形の石。一応確認するために体を元に戻してブレーキを掛けながらゆっくりと近づいていく・・・
「・・・・・・茶色くて・・・小さくて・・・尻尾があってー・・・・・・尻尾っ!!?大変っ!!だ、誰か倒れてる!!」
 それはポケモンの姿だった。でもあの個体種はここらでは見かけないし、それに波打ち際で打たれて倒れているなんて何かがあったしかありえない。それに気温は肌寒いかな位なので、身体が濡れているのであれば更に寒く感じ、低温状態で最悪・・・。
 降り立ってすぐに行ったのは、首筋に手を当てて体温チェックと脈拍チェック。その時、揺らし起こしたり、大声を出して呼んでいるのに全くそのことの反応が帰ってこない。脈は弱く、それに予測通り体温が低い・・・危険な状態だ。
「うそ・・・早く何とかしなきゃ」
 そういうとムウマは目を閉じ、次に見開いた目は先程の紫色の眼の色ではなく青い色になっていた。それと同時にイーブイの体全体が青白い光が宙に浮き出す・・・そう、今使っている技はエスパータイプの技の一種の"サイコキネシス"。その技を使いイーブイを運ぼうとしているのだが、なぜこのようなことをするのかと述べると、エスパータイプは色々な物を通り抜けてしまう為に、何か触れたり、運んだりする為にはサイコキネシスを使わないといけない弱点がある。
 更に言うと技の威力は、どんなに弱い初期技の 葉っぱカッター でもレベルが上がれば葉を飛ばすスピードが増し、葉っぱの量が当然変わるので侮ってはいけないみたいな事。なので、このムウマの場合は推定20レベルと仮定するならば、持ち上げるのがやっとなはず。
 だがこの子は・・・
「とにかく運ばないと。今の時間は病院しまってるから無理だから・・・モルクの家ね。ここから2キロちょっと離れてるけど、飛ばせば10分もあれば行けるし」
 苦しい顔をせずに、ましてや2キロちょっとの距離をそんだけの時間で着くと見積もったのである。深く、ゆっくりと深呼吸すると、40km出ているのではないかと思うほどのスピードで全力で飛んでいったのだ。


 その時、首からぶら下げていたオカリナ自体から薄緑に弱く光を放っていた・・・・・・
 
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