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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇

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第百七十四話 インスペクターの攻撃

              第百七十四話 インスペクターの攻撃
      グラドスを退けたロンド=ベルはいよいよ敵を各個撃破にかかった。その第一の目標は。
「まずはインスペクターです」
ルリが言った。
「月の一部に本拠地を設けている彼等です」
「そういえば月は今は」
ルリの言葉を聞いて輝が述べた。
「連邦軍とインスペクターで睨み合いが続いているんだったな」
「連邦軍は戦力が足りなくて」
マックスも言う。
「それで攻め込めないんですよね」
「インスペクターはまずは月は無視して」
柿崎も彼に続く。
「それで俺達やゲストと戦争していてか」
「そういうことだな。だが」
オズマがここで言った。
「ここで俺達はそのインスペクターの基地に向かいだ」
「奴等を倒す」
「ここで」
「そういうことになる」
オズマは今度は皆に告げた。
「いよいよだ」
「はい、その通りです」
ルリはオズマの今の言葉に頷いて答えた。
「ここでまずはインスペクターをです」
「倒す」
「まずは連中を」
「今ゲストは戦力が減少しています」
ルリはここでゲストについても言及した。
「ホワイトスター攻略に失敗してです」
「だから今は積極的に動けない」
「その間に」
「そしてバルマー帝国も」
彼等のことも話される。
「彼等は今はグラドスを失い」
「そして戦力を集結させている」
「攻めては来ない」
「これが好機です」
ルリの言葉は静かだが確実なものだった。
「ここでまずはインスペクターを倒しです」
「戦局を有利に進める」
「その為にも」
「ムゲも今は出て来ないしな」
アランがここで彼等のことを言った。
「本当に今のうちにだ」
「その通りです。それでは皆さん」
ルリはあらためて皆に問うた。
「それで宜しいでしょうか」
「ああ、それでな」
「いいと思うわ」
「とにかく今は敵の勢力を一つでも減らさないと」
皆もそれで賛成するのだった。
「その為にも今は」
「月に」
「はい、それではです」
ここまで話して、であった。彼等の方針は決まった。
ロンド=ベルは月に向かった。そのインスペクターと雌雄を決する為だ。
その中で。突太が言った。
「そういえばさ」
「そういえば?」
「どうしたの、トッタ」
ビューティとレイカが彼に問うた。
「何か急に言って」
「どうかしたの?」
「あのさ、前から思っていたんだよ」
突太は彼女達にも応えて述べる。
「インスペクターってさ。ゲストもだけれど」
「どちらもなんだね」
「うん、おいら達に近くない?」
万丈に対しても言うのだった。
「何かさ」
「そうだね。外見はね」
万丈も彼の今の言葉に頷いた。
「バルマー帝国と同じでね」
「だよね。まさか生物的には一緒なんじゃないかな」
「ああ、それはね」
「そうかもね」
ビューティとレイカもそれは否定しなかった。
「バルマーだってそうだったし」
「それを考えたら」
「だろ?何か色々ありそうだね」
また言う彼だった。
「その辺りはね」
「そうかもね。それに」
万丈も言うのだった。
「彼等の考え方も何か」
「同じですな」
彼にはギャリソンが応えた。
「我々と全くです」
「そうだね。本当に同じだよ」
万丈はその通りだと言い切った。
「同じ人間同士を戦っているのと同じ気分だよ」
「それではこの戦いは」
「やっぱり宇宙怪獣と戦うのとは違うね」
それではないというのだ。
「それとは違って」
「同じ人間を相手にするのと同じで」
「戦えるのね」
「それはこれまで通りだね」
万丈はビューティーとレイカにも述べた。
「考えてみればね」
「そうね。そういえばインスペクターとの戦いって」
「地球人同士での戦いと似た感触だったし」
「異文明程度だったね」
実際その程度の感覚の違いしか感じていなかった。
「ゲストもバルマーもね」
「じゃあこれからも」
「月での戦いも」
「そうなっていくね。それじゃあ」
こうした話をしながら月に向かう。そしてその月の近くに来た時だった。
「敵です!」
「何処からだ!?」
「左右からです!」
ジャクリーンがシナプスに述べる。
「挟み撃ちで来ました」
「そうか、わかった」
それを聞いて納得するシナプスだった。
「それではだ」
「迎撃ですね」
「無論だ。このまま左右に陣を敷く」
そうするというのである。
「そしてそのうえでだ」
「戦う」
「そうするのですね」
サパロフも言ってきた。
「それでは」
「そうだ、方陣だ」
陣はそれだというのである。
「それで守る。まずはだ」
「わかりました」
こうして守りが固められる。その彼等にだった。
インスペクターの軍勢が来る。やはり左右からだ。
「やれやれ、随分強気だね」
「・・・・・・・・・」
右はアギーハ、左はシカログが指揮を執っていた。彼等はそれぞれ言う。
「どっちかに絞って来ると思ってたんだけれどね」
「・・・・・・・・・」
「いい?シカログ」
アギーハは彼に声をかけた。
「挟み撃ちにするよ」
「・・・・・・・・・」
シカログは相変わらず喋らない。しかし彼女にはわかっているようだった。
そのまま突き進む。そのうえでサンドイッチにかかる。
ロンド=ベルとインスペクターの軍勢が激突した。その中でシーブックが言った。
「インスペクターの兵器は」
「そうね」
彼の言葉にセシリーが応える。
「ゲストのものと同じのもしかないわね」
「違うのは指揮官機だけだ」
アギーハ達の乗るそうしたものだけだというのだ。
「それ以外は全く同じだ」
「戦艦まで」
「だから必然的に戦い方も同じになる」
そういうことだった。
「それなら・・・・・・!」
「シーブック、そのままよ!」
セシリーは敵の戦艦の一隻にヴェスパーを向けた彼に告げた。
「そのまま!狙いを定めて!」
「わかった!」
彼もセシリーのその言葉に応える。
「これで!」
「ええ、今よ!」
それに従いヴェスパーを放つ。白い一条の光が一直線に飛ぶ。
そうしてであった。敵艦を貫き。一撃で撃沈したのだった。
「よし!」
「ええ、まずは一隻ね」
セシリー自身もビギナ=ギナで敵艦を一隻静めていた。
ロンド=ベルは左右の敵を上手くあしらっていた。アギーハはそれを見て歯噛みしていた。
「ちっ、相変わらずだね」
「・・・・・・・・・」
シカログはここでも口を開かない。
「しぶといよ、全く」
「おい、アギーハ」
しかしここで。ヴィガジの声が来た。
「まだ生きているか」
「来てくれたんだね」
「予定通りだな」
時間的には、というのだった。ロンド=ベルから見て前方に展開していた。
「しかし損害はだ」
「悪いけれどそれはね」
アギーハの顔がここでは曇った。
「想像以上だよ」
「ロンド=ベル相手ではいつも通りか」
「まあそうだね」
彼女もそれは否定しなかった。
「それもね。予想通りだよ」
「そうだな」
「それでヴィガジ」
アギーハはあらためて彼に言ってきた。
「この連中だけれど」
「ロンド=ベルか」
「何を考えてると思う?」
彼にこのことを問うのだった。
「何で月に来ていると思う?あんたは」
「我々の本拠地を狙っている」
彼はもうそれを見抜いていた。
「その為だ」
「そうだね。それで間違いないね」
「うむ」
「それならね」
ここまで話して、であった。アギーハはさらに言ってみせた。
「あたし達としては何としてもね」
「ここで退くわけにはいかない」
ヴィガジも言う。
「そういうことになる」
「メキボスは月にいるんだね」
「今はな」
彼はそこだとも話された。
「ここは我々だけとなる」
「わかったよ。それじゃあね」
そこまで聞いてであった。アギーハはシルベルヴァントを前に出した。
「行くよ、じゃあね」
「では私もだ」
「・・・・・・・・・」
シカログも続く。インスペクターは攻撃にかかってきた。
ロンド=ベルは三方からの攻撃を受けることになった。しかしであった。
その方陣は堅固であった。崩れることはなかった。
「よし、このままだ!」
「いける!」
「ここで凌いで」
そのうえで、なのだった。
「機を見て」
「一気に」
その機会を待っているのだった。今は。
そうしてであった。インスペクターが攻めあぐねその数を大きく減らしたその時だった。
「今です」
「はい!」
ハーリーがルリの言葉に頷いた。
「じゃあここで」
「そうです、突撃です」
それをするというのである。
「今がその時です」
「その通りです」
ユリカもここで応える。
「それでは」
「これで決まりです」
ルリはまた言った。
「ここでの戦いは」
「決まりですか」
「そうです」
メグミに対しても述べるのだった。
「この戦いはです」
「ここは、ですか」
「インスペクターとの戦いはまだ続きます」
「そうよね、それはね」
ハルカもそれに頷く。
「まだまだ先よね」
「ええ、それでまずはこの戦いです」
ここでの戦いは戦術に過ぎないというのだ。
「戦略的勝利はです」
「あくまでこれからなんですね」
「そうです。まずはその戦略的勝利を手に入れる為に」
「わかりました」
ハーリーは頷いた。そうして。
ロンド=ベルはルリの言葉通りそのまま進む。まずは正面のヴィガジの軍に向かった。
「来たか!」
「ヴィガジ!」
アギーハが彼に声をかけてきた。
「大丈夫かい!?」
「おそらくはな」
彼はすぐにアギーハに応えた。
「やってみせる」
「あたしもそっちに向かうよ」
「・・・・・・・・・」
シカログもモニターに出て来た。しかしであった。
「いや、御前達はそこに留まるのだ」
「留まるだって!?」
「・・・・・・・・・」
「俺がここで食い止める」
彼はまた言った。
「そしてその間にだ」
「どうするっていうんだい!?あたし達は」
「ロンド=ベルの後方を衝いてくれ」
そうしろというのだ。
「わかったな。そうしてくれ」
「それで挟み撃ちかい」
「そうだ」
まさにそうだというのだ。
「その通りだ。それでいいか」
「わかったよ」
それに頷いたアギーハだった。シカログもだ。
「それじゃあね。そうさせてもらうよ」
「ここでロンド=ベルを防がなければだ」
「ああ、そうだね」
「・・・・・・・・・」
アギーハもシカログもそれはわかっているのだった。
「それじゃあね。頼んだよ」
「任せておくのだ」
ヴィガジもガルガウを前にやってだ。そうして防がんとする。しかしだった。
ロンド=ベルの攻撃は凄まじかった。ヴィガジの軍勢は瞬く間に蹴散らされた。
「くっ、我が軍をか!」
「なっ、これは!」
「この強さは!」
そのまま突っ切られた。まさに一撃だった。
「しまった!」
「閣下、このまま!」
「まさか月に!」
「行かせるな!」
ヴィガジは自軍を突き抜けた彼等を必死に追おうとしだした。
しかしここでロンド=ベルは反転してだ。そのうえで再びヴィガジ達に正対してきたのだ。
「何っ、反転したというのか」
「くっ、そういうことだったのかい!」
ヴィガジとアギーハはここでロンド=ベルの考えを悟った。彼等はインスペクターのその軍勢と正対することになったのである。
「そうかい、その為に正面突破を計ったってのかい」
「ロンド=ベル、そこまでやるか」
「どうする?今度は」
「止むを得ない」
ここでアギーハに告げた。
「今はだ」
「防ぐんだね」
「そうだ。防ぐのだ」
場所が入れ替わってもだというのだ。
「何としてもだ」
「わかったよ。防ぐよ」
「向かうぞ」
こうしてだった。彼等はまたロンド=ベルに向かう。そしてまた両軍は激突した。
しかしだった。今のインスペクターに彼等を防ぐ力は残っていなかった。忽ちの内に薙ぎ倒されていくのだった。
ヴィガジのガルガウもアギーハのシルベルヴァントも大きなダメージを受ける。シカログのマシンもであった。
「おのれ、まさかこれだけの強さを見せるとは」
「予想外なんてものじゃないよ」
「・・・・・・・・・」
それでも彼等はまだ戦おうとする。しかしであった。
ここで彼等に通信が入った。それは。
「おい、いいか」
「!?メキボス」
「どうしたんだい?」
「ウェンドロ様からだ」
まずはこう三人に告げてきた。
「もうこれ位で止めておけとのことだ」
「撤退しろというのか」
「これでかい」
「そうだ。奴等を月に行かせる」
そうするというのである。
「月にだ。行かせる」
「馬鹿な、月にだと」
ヴィガジはそれを聞いて不機嫌な声をあげた。
「それではロンド=ベルをか」
「そうだ。行かせるとのことだ」
また言う彼だった。
「行かせる、いいな」
「・・・・・・そうか」
ヴィガジは苦い顔になったが今こう言った。
「わかった。それではだ」
「あたしもね」
アギーハもだというのだ。
「わかったよ。月だね」
「そうだ、シカログはどうだ?」
「・・・・・・・・・」
ここでも話さない。だがメキボスは頷いたのだった。
「わかった。じゃあいいんだな」
「うむ、それではだ」
「撤退させてもらうよ」
「・・・・・・・・・」
「戦いはこれからだ」
メキボスはまた言った。
「いいな、その為にだ」
こうしてインスペクターの軍勢は撤退が決まった。こうして撤退に入る。その撤退は素早くロンド=ベルは彼等を追うことはできなかった。
しかしであった。彼等はこれでいいとしたのであった。
「それではだ」
「はい」
「月に降下ですね」
「そうだ」
グローバルは未沙とクローディアに応えた。
「そして月の連邦軍の基地で補給を受けて」
「そのうえでインスペクターと」
「決戦ですね」
「戦いはそれからになる」
また言うグローバルだった。
「月に入ってからだ」
「インスペクターの主力がいます」
エキセドルも言う。
「戦いはかなり」
「面白え!敵は強い方がだ!」
「やる価値がある」
イサムとガルドも言う。
「一気に潰すぜ」
「そうだな」
「しかし。あれだね」
「どうしだ?」
ここでイサムはふと言いガルドが応える。
「何かあるのか」
「いや、連邦軍は有り難い組織になったよ」
それを言うのだった。
「こうして何かあるとすぐに助けてくれるからな」
「整備と補給か」
「ああ、激しい戦いが続くからな」
それをわかっての今の言葉だった。
「そんな時にはやっぱり有り難いな」
「後方支援がだな」
「そうさ。それだよ」
まさにそれだというのである。
「じゃあその連邦軍のところにな」
「向かうとしよう」
こうしてロンド=ベルは月に入った。そうしてそのうえ整備と補給を受ける為に連邦軍の基地に入る。そこで大規模な整備と補給を受けるのだった。
「この次だな」
「そうね」
ミナキとトウマの言葉に頷いていた。
「いよいよ月での戦いになるわね」
「月での戦いも久し振りだよな」
「あっ、そういえばそうね」
ミナキはそれを聞いてそのことに気付いた。
「ずっと宇宙とか地球での戦いはあったけれど」
「それでも月はなかったからだ」
「けれど月面での戦いは」
「久し振りだが戦えるかな」
そしてトウマはこんなことも言った。
「大丈夫かな、そこは」
「大丈夫よ」
しかしミナキは彼に笑って言ってみせた。
「それはね」
「大丈夫か?」
「大丈夫よ。だって身体が覚えてるし」
「身体がかよ」
「そうよ、だからね」
大丈夫だというのだ。
「わかったらいいわね」
「よし、それじゃあな」
それを聞いてであった。トウマは気を取り直したのだった。
「やってみせる、絶対にな」
「期待してるわよ。それにしても」
「何だ?一体」
「いや、インスペクターはな」
今度は彼等のことを話すのだった。
「あいつ等の目的は何かと思ってな」
「それなのね」
「ああ、何なんだろうな」
そのことを言うのだった。
「あいつ等の目的は」
「よくわからないけれど」
ミナキは一旦首を傾げさせてから述べてきた。
「インスペクターっていったらね」
「観察者か?」
「そうよね。地球の言葉だと」
そのことに気付いたのである。
「観察者よね」
「私達を観察するってことかしら」
「つまり俺達をかよ」
「そうなるわよね。それだと」
言葉の意味を考えるとだった。そうなるのだった。
そしてここで。彼女はまた言った。
「何故観察するのかよね」
「何かあの連中って結構上から目線じゃないか?」
トウマはこのことも言った。
「かなりな」
「ええ。観察者っていう通り」
ミナキもトウマのその言葉に頷いた。
「かなりね」
「俺達を観察してそして何があるんだ?」
「それもわかってくるかしら」
「これからの戦いでか」
「ええ。そうなればいいけれど」
これは希望の言葉だった。
「それにゲストもね」
「ゲストは客だよな」
「名前がそれぞれ違うけれど同じ系列の兵器だしね」
「結構謎が多そうよね」
「だよな。何か色々ありそうだな」
謎も多かった。しかしであった。
「これからな」
「そうよね、本当にね」
「そういうことも」
「これからわかればいいな」
「ええ、それでだけれど」
「ああ」
ミナキが言うことはもうわかっていた。
「勝ってな。まずは生き残ってな」
「そういうことよ。それじゃあね」
「行くか、また」
また戦いに赴く彼等だった。しかしその前に。
補給と整備を受けている間だった。皆それぞれくつろいでいた。
アラドはマクロスのシティの中でカツ丼を食べていた。しかも一杯や二杯ではない。
「相変わらずよく食べるわね」
「そうですか?」
「もう五杯目じゃない」
オウカがその彼に突っ込みを入れていた。
「お櫃にして一個よ」
「まあ育ち盛りですから」
「それでも食べ過ぎよ」
今度はゼオラが彼に突っ込みを入れた。
「全く。どれだけ食べるのよ」
「そういうゼオラだってよ」
「何よ」
「四杯目じゃねえかよ」
彼女も食べていた。アラドと並んで。
「御前だってかなり食ってるじゃねえかよ」
「私だって育ち盛りだから」
全く同じ言い訳であった。
「やっぱり。食べないと」
「じゃあ同じじゃねえかよ」
「そうよね」
シルヴィアも同じくカツ丼を食べている。
「私あれなのよ」
「あれ?」
「ゼオラが食べてると何かシンクロしてね」
「食べるの?」
「そう、それも同じものをね」
そうなるというのだ。
「それでやっぱり今はカツ丼をね」
「それは私もわかる」
「そうだな」
シリウスとブリットがそれぞれ言う。
「私もだ。ついキバットと言ってしまう」
「俺もそれ言いたくなる時が無性にあって」
「あれが不思議で仕方ない」
「それで俺達もですよね」
「全くだ」
彼等もまた横に並んでカツ丼を食べていた。見ればオウカも。
カツ丼を食べている。アヤカやメリッサと並んでだ。
「そういうオウカさんも何か」
「一緒じゃないんですか?」
「否定はしないわ」
オウカは自分でそのことを認めた。
「どうしても。こうなってしまうのよ」
「私達が一緒だと」
「ついついね」
そのアヤカやメリッサも言うのだった。声が異様なまでに似ている。
「そういえばゼオラちゃんは」
「はい」
「あれよね。ガーネットと仲いいわね」
「ええ、それは」
こうメリッサの問いに答えるのだった。
「波長が合うんです」
「私も」
そしてそれはシルヴィアもだった。
「多分ミサトさんと遥さんの関係と同じで」
「戦友ね」
「ええ、多分」
「そう思います」
二人は言いながら付いていたサラダのレタスを食べていた。ついでにそこに入ってあるミントもである。そういったものまで食べていた。
そういったものを食べながら。さらに話すのだった。
「ガーネットさんってそういえば」
「レタス大好きだし」
「あんた達はミントが一番好きみたいね」
「ええ、確かに」
「それは」
二人はこのことも認めた。
「かなり好きです」
「あと紅茶も」
「そういえば最近俺何なんだ?」
今度はコウが言い出した。
「妙に京都弁が似合うって言われてるんだよ」
「地獄見たいとか言ってなかったかしら」
そのコウに突っ込みを入れたのはカナンだった。
「あんた確か」
「そういうカナンもそういえば」
コウは彼女のことに気付いた。
「あれじゃないか。太夫とかで」
「自覚はあるわ」
あるのだった。
「実際にところね」
「何かそれで縁を感じるんだよ」
コウはこれは最近感じだしていた。
「そういえば他にも結構」
「むっ、私か」
「俺もだな」
ここで声をあげたのはザビーネとユウキだった。
「まあ私はなりとは言わないぞ」
「俺もぞよ、とはだ」
「言っておくがだ」
ドレルは言われる前から自分で言ってきた。
「私は猫ではない。それは言っておく」
「私はオンドゥル語という言葉は知らない」
マイヨもであった。
「これは言っておく」
「俺もだ」
今度はランティスだった。
「プラート少佐と同じくだ」
「何か俺達の世界ってどうなってんだ!?」
アラドも彼等の奇妙な事情には首を傾げるばかりであった。
「誰もが彼もが妙な話抱えてるよな」
「俺は氷がどうとかマーマとかな」
今度はフェイだった。
「あれだよ。それでアムロの旦那と縁を感じるしな」
「俺もだ」
宙もいた。
「前から少佐とは他人の気がしなかったがな」
「そういえば宙さんって」
アラドは彼にも言った。
「あれですよね」
「あれ?」
「野球好きですよね」
今度言うのはこのことだった。
「それもかなり」
「そうだな。特にピッチャーが好きだ」
宙もその話に乗ってきた。
「俺は左だしな」
「元々右利きでしたっけ」
「それでも投げるのは左だ」
そうだというのである。
「あと燃えるのも好きだ」
「ですよね、やっぱり」
「少佐もあれで野球が好きだしな」
「ああ、そういえば」
ここでまたゼオラが言った。
「勝平君も」
「俺か?」
本人がいた。
「俺がどうしたんだ?」
「あれじゃない。野球好きよね」
「まあそれはな」
実際にまんざらでもない彼だった。
「投げるの好きだぜ。俺はな」
「そうよね。魔球がね」
「話に加わりたいができないものがあるな」
今言ったのは大介だった。
「残念だ」
「それはね」
ひかるが今の彼の言葉をフォローした。
「ちょっと」
「今の僕ではできないことだ」
それがかなり残念そうだった。
「それはそうとだ」
「どうしたの、大介さん」
「僕も色々と縁を感じる」
言いながら隣のギュネイを見るのだった。
「君とは」
「ああ、俺もだ」
ギュネイもそれに返すのだった。
「妙な位にな」
「僕にもそうした相手がいて何よりだ」
「そうだよな。そういう相手がいてくれるとな」
「いいな、それは」
カミーユはここで微妙な顔になった。
「俺は何故ウルベなんかにそれを感じたんだ」
「私結構多いのよね、そういう相手」
「ですよね」
エマにはリィナが応える。二人も並んでカツ丼を食べている。
「私達って何か」
「私もね」
ハルカも一緒にいてカツ丼を頬張っている。
「三人並んだらもう」
「何ていうか」
「他人の気が」
「だからロンド=ベルってこういう人多過ぎなのよ」
今言ったのはルナである。
「あたしそういう相手いないからそれだけよく感じるわ」
「それはかえって珍しいな」
「そうだな」
ティエリアとミシェルも一緒にいてやはりカツ丼を食べている。
「最近僕もライダーを感じているが」
「俺もそうだがな」
「それも羨ましいのよ」
実はルナはそういうことに憧れているようである。
「私ってあれじゃない。何かそういうことないから」
「そう?あるじゃない」
その彼女にカツが言ってきた。
「ほら、サイコボールとかって」
「そういうあんたは残影拳ね」
何故か話が通じる」
「それよね」
「そうだよね。何かね」
「やっぱりこんな話になるんだな」
エイジは食べながらシンと一緒に首を捻っていた。
「俺はそっちはわからないけれどな」
「答えは聞いてないはわかるからな」
「そういえば俺はだ」
「私もです」
「俺も」
凱にアズラエル、シローが同時に声をあげた。
「避け攻撃が好きだ」
「ムエタイはいいですよね」
「演歌も悪くないな」
「うわ、この人達も」
ルナはうんざりとした顔になっていた。
「何かもう似てる人だらけじゃない。他の世界とシンクロしてたり」
「けれど悪い気はしないでしょ」
「ええ」
それは素直に認めるルナだった。アヤカの言葉に応える。
「やっぱりね」
「それはいいことなのよ」
「ですよね。確かに」
「貴女もそうした世界があって」
アヤカの顔は優しいものになっていた。
「それで楽しくやれるから」
「それでいいですか」
「そう考えたらいいわ」
「わかりました」
そして笑顔で頷くのであった。
そして今度は。遥が言うのだった。
「私何か」
「どないしたんや?」
彼女の横にはタータがいた。
「タータちゃんの言葉が自然に出る時があるのよね」
「ああ、それわかるわ」
タータはカツ丼を頬張りながら彼女に答えた。
「それもめっちゃな」
「そうよね。本当に自然に出るのよね」
「うち等もあれや。一心同体みたいなもんや」
こう言うのである。
「やっぱりな」
「そうよね。それで」
「そやな。プリシラさんもサフィーネさんもな」
「マリューさんとエルちゃんもね」
「どっかで仲良く戦ってたな」
それを言うのである。
「セーラー服着てね」
「それに」
この話がさらに続く。
「あれやろ。アヤさんと」
「あら、私ね」
アヤもいた。やはりセシリーと隣同士になっている。
「私が?」
「それでや。どっかの世界ね姉妹やったな」
「そういえばそんな気がするわ」
彼女もそれを否定しない。
「私が一番上で」
「アイナさんが真ん中で・・・・・・っと」
タータは周囲を見回したうえで残念そうに述べた。
「アイナさんはおらへんな」
「テュッティさんもね」
セシリーも言ってきた。
「いないわね」
「それやったら仕方あらへんな」
そしてあらためて残念そうな言葉を出したのだった。
「どうもな」
「そうね。ただ」
「ただ?」
「やっぱり私は」
「私もですけれど」
アヤだけでなくセシリーも続いた。
「タータちゃんと遥さんとはね」
「縁を感じます」
「三姉妹ね」
「ほんまにそやな」
そしてそれで納得されるのだった。
「そういう縁があるわよね」
「女神ってことや」
「何かそのあちこちの世界が混ざり合ってるって」
「凄いわよね」
「確かに」
皆あらためて言い合うことになった。
「もう何もかもね」
「そうなってるけれど」
「確かに」
そのことからだった。こうも思う。
「そういえば」
「そういえば?」
皆ゼオラの言葉に問う。
「私達これまで色々な世界のこと知ってきたじゃない」
「ああ、そうだよな」
アラドが彼女のその言葉に応える。
「もうかなりな」
「バイストンウェルのことも修羅界のことも」
まずはその二つの世界だった。
「それにあっちの世界もシャドウミラーの世界も」
「パラレルでな」
「その全てがね」
「全てが?」
「崩壊に瀕してないかしら」
「!?そういえば」
皆彼女のその言葉にはっとなった。
「確かに」
「これまでの全部の世界が」
「そうよね。確実にね」
ゼオラが言うのはこのことだった。
「それはね」
「そうだ。修羅界もだ」
フォルカも言ってきた。
「崩壊に瀕したままだ」
「私達の行った全部の世界がだけれど」
「そして知っている世界は」
「どれも」
「その通りだな」
ニーもそれに加わってきた。
「バイストンウェルも急におかしくなった」
「お父様も、いえお母様も」
リルムも気付いたのだ。
「最初はああした風じゃなかったのに」
「それじゃあまさか」
「ええ、そうよ」
ショウの声に応える。
「急にだったのよ。変わられて」
「そうだったのか」
「そうしてバイストンウェルが急激に変わって」
「そうだ。私もかつては平和の中にあった」
バーンも述べてきた。
「平和な中でドレイク様にお仕えしていたがな」
「それが本当に急にだったね」
ガラリアも言う。
「あのショットが来てから」
「あの男も急に来た」
「そして何もかもが変わったんだよ」
「それであの有様だ」
バーンはその言葉をくぐもらせた。
「今も尚。荒れ果てたままなのだろう」
「ドレイクの旦那達がいなくなってもね」
「そういえばドレイクは」
ニーがまた言う。
「かつては。いや最後まで邪悪なものは希薄だった」
「ルーザも何か急に邪悪になって」
キーンもそれについて気付いたのだ。
「ああした風になって」
「本当に全てが変わってしまった」
「とにかく全ての世界が崩壊に瀕しているのね」
アヤはこのことを考えた。
「こんなことって有り得るのかしら」
「普通はない」
ギリアムは言い切った。
「断じてだ。一つの世界が崩壊すること自体がかなりのことだ」
「じゃあつまりこれって」
「有り得ないことが起こっているって」
「そういうことだよな」
「そうよね」
皆ここでまた言い合った。
「何でそんなことが起こるのか」
「それもわからないし」
「何かいる?」
ふと言ったのはプレシアだった。
「誰かがそうしている?」
「誰かって誰なんだ?」
トウマはそのプレシアに問い返した。
「その誰かは」
「私もちょっとそれは」
彼女もただそう感じただけなのだ。
「わからないけれど。何となく」
「そうなのか」
「けれど。トウマ」
ミナキが彼に言ってきた。
「その何かができる相手って」
「相当なものだよな」
「複数の世界にそれができるっていったらそれこそ」
「神様だよな」
「そうよ、そんなことは」
ないというのだ。
「あの世界のあの三人も」
「あれは何だったんだ?」
エイジが首を捻る。
「出鱈目な力があったしよ」
「そうだったな」
ロジャーも腕を組んでいた。
「パラダイムシティを創りそのうえで」
「ああしていたってよ」
「かなり高位の神と呼ぶべき存在だった」
ロジャーはこう見ているのだ。
「それもかなりだ」
「神か」
今度はアポロが目を顰めさせた。
「神がそうしているってのか」
「そしてその神はこの世界にもいたな」
「あっ、はい」
ラトゥーニがロジャーの言葉に応えた。
「その通りです」
「あの娘だったわよね」
フェアリも言う。
「イルイ=ガンエデン」
「そのイルイちゃんは世界を護ろうとしていました」
「あの娘なりに」
ゼオラとアラドがそこはフォローした。
「考え方が私達と違いましたけれど」
「あの娘なりに」
「そうだったわよね」
フェアリは二人の話を聞いて頷いた。
「それはね」
「けれどあの娘はこの世界だけで」
「とても他の世界には」
「或いは」
ロジャーはここでまた言った。
「そのガンエデンより高位の神がいたとしたら」
「それより高位の」
「その神が」
「そうだ。その神があらゆる世界に干渉していたら・・・・・・いや」
ここで自分の言葉を反芻して。それを一旦収めた。
そのうえでロジャーは。また言うのだった。
「そんなことはまず有り得ないな」
「そうなんですか」
「それは」
「そんな存在がいるとは思えない」
彼は言う。
「とてもだ」
「そうですか」
「だったら色々な世界が崩壊していってるっていうのは」
「おそらく巡り合わせだ」
ロジャーはそう考えることにしたのだった。
「私達のな。そういう運命なのだろう」
「運命なのね」
アヤはそれを聞いてふと言った。
「それにしては偶然過ぎるけれど」
「偶然も多過ぎるわね」
「そうね」
アイビスとツグミが言った。
「この戦いって」
「バルマー戦役から。いえ」
「そうだ。前の一年戦争からだ」
スレイがそれを指摘した。
「あまりにも多い。不自然なまでにだ」
「偶然これだけの勢力が地球に集うのは」
「これも有り得ないよね」
アイビスはツグミの言葉に突っ込みを入れた。
「やっぱり」
「何かあるのかしら、これも」
「それなのか、では」
ロジャーはその偶然に着目した。
「私達が崩壊しようとしている世界に関わるのも偶然が多発するのも」
「そういえば」
今度はドロシーが言ってきた。
「気になることが一つあるわ」
「ドロシー、それは何だ」
「グランゾン」
彼女はこの名前を出してきた。
「あのマシンのいる場所にその偶然が起こっているわ」
「!?そうね」
シモーヌは彼女の今の言葉に反応した。
「そういえば確かにそれは」
「私はそう思うわ」
また言うドロシーだった。
「それをね」
「グランゾン。今はネオ=グランゾンになっている」
ロジャーはシュウが乗るそのマシンについても考えた。
「だとしたら。あのマシンには一体どんな謎が」
「クリストフのことは何もわからないんだよ」
テリウスが言ってきた。
「彼はね。僕から見ても秘密の塊だから」
「私もよ」
サフィーネもそうだという。
「シュウ様はミステリアスなのよ。そのミステリアスがいいのよ」
「私も彼について知っているのは」
ロジャーは右手を自分の口に当てて考える顔になった。
「僅かだ」
「そうね。殆ど名前だけ」
「経歴に関してもだ」
それについてもなのだった。
「ラングランの王族だったな」
「うん、そうだよ」
同じ王族であるテリウスが答えた。
「お母さんは地上の人でね」
「確か日本人だったわね」
セニアも言う。
「それでああいう名前を名乗ってるのよ」
「そうか。王族であり日本人の血も入っていて」
「そのせいでしょうね。プラーナは高いわ」
セニアはシュウのこのことも話した。
「ラングラン人というより地上人のレベルね」
「そうか。それに」
ロジャーはさらに話していく。
「彼は博士号を幾つも持っていたな」
「それもかなりのものよ」
セニアはこのことも話した。
「頭脳はね。天才そのものよ」
「そうだな。あのネオ=グランゾン」
彼を象徴するそのマシンである。
「あれにしろ、だな」
「あのグランゾンって凄く謎がねえか?」
今言ったのはジャーダだ。
「とにかくよ」
「そうよね、それはね」
ガーネットが彼の言葉に頷く。
「ええと、地上の技術に?」
「あとラングランの技術も入ってるわ」
セニアがそれを指摘する。
「錬金術もね」
「それとあれでしたわね」
シャインも言う。
「ゲストの」
「ゲスト!?」
「あの連中の技術も」
「そうなのよ。昔ゲストが地球に来たことがあったのよ」
このことを話すのはオウカだった。
「今は抹消された記録だけれどね」
「そんなことがあったんだ」
「昔は」
これは誰もが知らないことだった。
「ゲストがかつて地球に」
「そして地球人と接触を」
「それがあったのが南極よ」
オウカはさらに話す。
「その時に彼は地球政府軍もゲスト軍も巻き込んで大規模なテロを行ったのよ」
「何で?」
「何が理由で?」
「それは私にもわからないわ」
オウカも答えられないことであった。
「ただね」
「ただ?」
「彼の性格はわかるわよね」
「ああ、それはな」
やはりその言葉に答えたのはマサキだった。
「あいつは自分が利用されることを一番嫌うからな」
「それを考えたら」
「地球政府とゲストに利用されかけた」
「そういうことだよな」
「私はそう見るわ」
これはあくまでオウカの推測であった。
「ただ。これによって」
「グランゾンがあいつの手に渡った」
マサキはまた言った。
「これは確かだな」
「そうね。それはね」
オウカはマサキの今の言葉に応えた。
「だから。それを考えたら」
「あいつはゲストに何かするな」
マサキはまた言った。
「あいつは絶対にやり返す男だからな」
「じゃあ何時かゲストの前に現われる」
「そうして」
「そうなるな。その時だな」
彼はさらに言う。
「グランゾンで何かがわかる時はな」
「今はネオ=グランゾン」
「あのマシンが」
彼等にとっても因縁のあるマシンだった。今は敵ではないにしても。
「その時にまた」
「何かがわかる」
「今はとりあえず」
ここでフェアリが言う。
「インスペクターとの戦いですね」
「ええ、そうね」
「それはな」
彼等はその戦いに考えを向けた。何にしても戦いはまだこれからであった。

第百七十四話完

2009・12・17  
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