| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

真・恋姫†無双    これはひとりの仙人無双

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

彼の者再び世に舞い降りる

俺たちは神の描いた不思議な陣形の中であふれんばかりの光に包まれて、転生した。
というのも、俺がすでに転生してから3年経っているからだ。
これまでの話は語らせないでもらいたい。というのも、精神が中学3年生であった俺にとって屈辱だったからである。
赤ちゃんプレイ・・・・というやつなのか?とりあえず精神的にかなりえぐられていた。
名前は姓が曹、名が華、字が八意、真名が紅龍だ。
真名というものが三国志にあったという話は聞かないし、神も三国志に似た世界みたいな言い方をしていたはずだから、ということを元に記憶をたどってみた。
たしか、後輩の綿月が恋姫って面白いですよ?とか言っていたからそれだと思う。設定のひとつとして聞いていた、真名があることや、それを気軽に呼ぶと殺される可能性があるということ・・・・・。有名な武将が女性化しているということ。
まさにそのまんまであるからだ。
そして去年に妹が生まれて確信した。俺は曹操の兄である。そう、妹が曹操なのだ。これは最早恋姫以外はありえないだろうと考えてよさそうだ。
SSなどで3歳児が平気で歩き回ったり、難しい本を読んで神童と呼ばれていたりするものもあるが、俺はわずかな鍛錬で神界に居たときと同じ強さになるからそんなに鍛錬が必要でない上に、目立つわけにはどうしてもいかなかった。
われらが曹家の現当主は男である。正妻のほかにも妾を3人も召し抱えていた。ここまで言った時点でわかった人もいるかも知れないが、俺が妾の子であるからだ。
正妻の子である曹操より優れていれば余計に家督争いの火種にもなりかねない。
当分は俺が本腰を入れて鍛錬することはないだろう。もしくは鍛錬を行ってもみんなの前では本気を出さないかのどちらかだ。幸いにも、曹操以外の兄弟はいないので、俺がおとなしくしていれば家督争いは起きないだろう。
とまあ考えてみたりはしているものの、俺の体はまだまだ子供のものであり、言うことを聞かない。
だからこうやって考え事をしていても眠くなったりする。
ついでに、うちの妹の真名は華琳と言うらしい。
本来なら本人からの直接の許可が無くては真名を呼ぶことは許されないのだが、当主である父上殿がお前は呼んでも良いからな。と言っていた。
ということで真名を呼ぶことができるのである。
にしても覇王というだけはあるのだろうか?
先ほどまでは横にいたはずなのだが、いつのまにかいなくなっている。
元気がいいことはいいのだが、父上が城の衛兵と侍女全てを動員して捜索しだすからやめてほしい。
「曹操さまーどこですかー」
「華琳、どこー」
「猛徳さまー、どちらにー」
「お前らはあっちを探せ、俺はこっちを探す」
「「「了解」」」
・・・・・・・・・しっかりした連携だな。
というか兵を動かすといろいろ支障が出るだろうに・・・・・、家族のためとはいえこんなことしていいのだろうか?
そうそう、俺の容姿は前世と変わっていない。だから銀髪青眼のままだ。母上は銀髪茶眼、父上が金髪青眼だから、母から髪の色を、父から目の色をという設定なのだろう。
にしてもこの一年の正妻の行動は結構悪質だ。
これまでは、曹家の跡取の候補が俺一人であったために母上にも他の妾にも大きく出られなかったのだろう。
ただ、今は自分に娘が生まれた。
結果として跡取候補が一人増えたと言うことだ。
それに、妾と正妻の子と言う差は大きい。
いくら長男であるといっても俺の立場も微妙なものなのだろう。
そもそも、この恋姫の世界では長女の方が跡取の候補としての順番的には強いのかもしれない。
おそらくは自らの権力がほしい故にだろう。俺や母上、そして他の妾を陥れようとする行為もあった。
現に、既に1人が精神的な疲労によって寝込みがちだ。
母上も体の調子がおかしかったりする。
さてさて、どうしたものなのやら。
子供がこんなことを考えているだなんてばれたら絶対おかしい目つきで見られるな。もうちょっと気楽に行きますか。








その日から数日後、俺の母上、花杜(かと)は城から姿をけし、失踪した。
俺を城に残したまま・・・・・・・・・・。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧