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万華鏡

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第二話 はじめての演奏その一


                第二話  はじめての演奏
 日曜日にだ。五人は景子の家である神社に集まった。四人はすぐに景子に神社の一室。和室のそこに案内された。そしてそこでだった。
 景子に巫女の服を渡された。ここで最初に言ったのは景子だった。
「美優ちゃんは皆より背が高い、いえ」
「いえって何だよ」
「足が長いのね」
 見ればそうだった。美優は他の四人よりも足が長かった。その足の分だけ背が高い、そういうことだった。
「だったら。上はこのままのサイズで」
「袴はなんだな」
「袴はもう一サイズ大きなの出すわね」
「大きい袴もあるんだな」
「サイズはそれぞれね」
 あるというのだ。
「だから安心してね」
「悪いな、そこまで気を使ってもらって」
「いいのよ。それにしても美優ちゃんの足って」
 ジーンズ、青のそれに包まれた美優の足を見てだ。景子は言うのだった。
「本当に長いわね」
「そうか?特にな」
「長くないっていうの?」
「別にそうは思わないけれどな」
「長いわよ。自分ではわからないだけでね」
 これが景子の言葉だった。
「実際は違うから」
「あたしだけがわからないっていうのかよ」
「そういうことよ。私から見てもね」
 景子が言うとだ。ここでだ。
 琴乃達もだ。それぞれの巫女の服を手に取って言ったのだった。
「そうよね。美優ちゃんの足ってね」
「どう見ても長いわよね」
「そう思うけれど」
 琴乃に里香と彩夏も言うのだった。
「誰がどう見ても」
「足の分だけ背が高いから」
「余計に羨ましいわね」
 こう三人で話す。そしてだった。
 三人も美優を見てだ。こう言った。
「やっぱり。何か」
「胴は短いし」
「完璧なモデル体型よね」
「モデルって。そんなことしたことないよ」
 美優は景子だけでなく他の三人にも言われて戸惑いを隠せなかった。
 それでだ。こう言うのだった。
「褒められたら辛いな」
「褒め言葉じゃないから」
 景子はあくまでこう返す。
「実際に。顔立ちもいいし」
「顔言ったら皆そうだろ」
 景子だけに限らなかった。このことは。
「結構以上にな。皆いいぜ」
「そんなことないけど」
 里香が困った顔で美優に言い返した。
「別に」
「そうよ。顔はね」 
 彩夏もそのことは言う。
「私だってそんなによくないから」
「何処がだよ」
 美優は彩夏の今の言葉にはすぐに言い返した。
「彩夏ちゃん可愛いぜ」
「そう?」
「ああ、スタイルだっていいしな」
 彩夏の胸とそれに身体全体から漂う色気も見ての言葉だった。
「もてるだろ。普通に」
「まあ。彼氏はね」
「いるよな、やっぱり」
「内緒。言わないわ」
 くすりと笑ってだ。彩夏はそれは言わないのだった。
「悪いけれどね」
「何だよ、内緒かよ」
「ご想像にお任せするわ」
 言葉の外の言葉で見極めろと言うのだった。 
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