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仮面ライダー エターナルインフィニティ

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第七話 義の戦その二

「スサノオは人間を試す神で」
「黒衣の青年は人間を助ける神ですね」
「で、そこにバトルファイトの話も入って」
 あの戦いのことも話されていく。
「ヒューマンアンデットやスマートレディやら」
「ええ、その話は聞かせてもらったけれど」
 今度は千姫が言う。
「凄い神様ね」
「しかもその神を一時は敵に回しておったとは」
 幸村はかつてのアギトの戦いのことに言及した。
「御主等凄いというものではないぞ」
「貴方達はそうした戦いを経てこられたんですね」
 宗朗もだ。感心する様にして述べる。
「だからこそそこまでの強さなんですか」
「神さえも凌駕する」
「そこまでの力じゃな」
「力の問題じゃないんだよ、これがな」
 しかしだ。響鬼は笑ってそのことは否定した。
「あれだよ。要はな」
「大事なのは?」
「というと」
「心なんだよ」
 それがだ。大事だというのだ。
「人間っていうのはな」
「そうそう、心なのよ」
 十兵衛が響鬼のその言葉に応える。そうして。
 ここでだ。こう言ったのだった。
「お代わり」
「まだ食べるんですか」
「うん、だってまだ五杯目だよ」
 驚く又兵衛ににこりと笑って話す。
「十杯は食べないと」
「ううん、何か大食の方は」
 戸惑いを見せながら。又兵衛は十兵衛の茶碗を受け取りお櫃から御飯を入れながら言う。
「前よりも凄くなっているかも」
「いや、五杯は普通じゃろ」
 幸村もここでお代わりだった。
「わらわもそれ位食べるぞ」
「確かに。幸村様も」
「腹が減っては戦ができぬ」
 非常によく言われる言葉がここでも言われた。
「そういうことじゃ」
「はい、では」
「うむ。それでじゃ」 
 ここまで話してだ。そうしてだ。
 幸村は響鬼に顔を戻し。問うたのだった。
「心じゃが」
「確かに力も必要だよ」 
 鬼としてだ。それはどうしてもだとだ。響鬼は言う。
 しかしだ。それと共にだった。
「けれどそれ以上にな」
「心があってこそか」
「何かが出来て果たせるんだ」
 これが響鬼の言葉だった。
「そうなんだよ」
「ううむ。義じゃな」
「義?」
「うむ、義じゃ」
 それだというのだ。
「わらわ達のそれは義になるな」
「その義があるからアギトは神に勝てたっていうんだな」
「そうなるな」
 こう響鬼に話す幸村だった。
「ひいては」
「それがわらわ達にとっては義になるのじゃ」
「義、忠義か」
「忠義とは限らん」
 義とはだ。それだけではないというのだ。
 そしてだ。幸村はその義について具体的に話しはじめた。
「仁義に信義、孝義とじゃ」
「つまりあらゆることか」
「左様、義とは即ち心」
 幸村の心が澄んできた。尚更。
「それがあるからこそじゃ」
「人間だっていうんだな」
「そうした意味でも鬼、仮面ライダーと侍は同じ」
 幸村はここで一つの結論を出した。そうしてだった。 
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