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星河の覇皇

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第八十六部第三章 学園の理事長としてその二十四

「それがオムダーマンにとってだ」
「付け入るところになっていてですね」
「戦局が一気に動いてだ」
「完全にオムダーマン軍のものになろうとしていますか」
「この数日の間にな」
「数日で戦局は変わりましたか」
「膠着からだ」
 この状態からというのだ。
「今はな」
「オムダーマン軍有利にですね」
「一気に傾き首都にもな」
 ティムール軍の首都であるサマルカンド星系にもというのだ。
「いよいよだ」
「迫ろうとしていますね」
「ここからティムール軍が挽回することは難しい」
 そうした状況になったというのだ。
「やはりな」
「それでは」
「シャイターン主席が復帰しても」
 戦線に、というのだ。
「それでもだ」
「もう戦局の挽回は難しいですか」
「ここに来て数の違いも出て来た」 
 オムダーマン軍とティムール軍のそれもというのだ。
「国力の差もな」
「ティムールは国力が低かったですが」
「これまでは善戦していた」
「シャイターン主席の采配によって」
「それが出来ていたが」 
 それでもというのだ。
「シャイターン主席が一時とはいえ倒れてだ」
「そこを衝かれて」
「一気に破られてな」
「国力差もですか」
「出て来た、首都にまで迫られては」
 そこまで至ってはというのだ。
「ティムールの国力ではな」
「挽回は難しいですか」
「おそらくな、だからな」
「統一については」
「オムダーマンで九割九分決まった」
 八条は言った。
「そうな」
「オムダーマンですか」
「アッディーン大統領が統一し」
 サハラをというのだ。
「そしてそれからはな」
「サハラを治めていくと」
「そうなる、そこれからはまた別のことになる」
「政治ですね」
「創業の話だ」
「国家のですか」
「サハラをどういった国にするか」
 統一されたこの国をというのだ。
「それは極めて重要なことだ」
「国家の枠組みですね」
「それを築くのだからな」
「極めて重要ですね」
「それに専念してだ」
 そうしてというのだ。
「サハラの土台を築く」
「統一されたあの国の」
「それだけにな」
「今度は政治ですか」
「そちらのことになる」
 戦争からというのだ。
「サハラは遂にその時を迎えることになる」
「創業の時をですか」
「これは大きい、だが」
「それでもですか」
「アッディーン大統領は政治家としても優れている」
「オムダーマン大統領として立派に国を治めてきましたね」
「それを見るとな」
 彼の政治家としての力量をというのだ。 
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