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星河の覇皇

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第八十六部第三章 学園の理事長としてその二十五

「おそらくだが」
「統一されても」
「サハラを無事に治めてだ」
 そうしてというのだ。
「その創業を果たす」
「そして国家の土台を築くと」
「そうなる、そしてサハラは長く続く」
 統一されたそれをというのだ。
「イスラム教国としてな」
「宗教はあちらしかないですね」
「サハラはな」
「そしてアッディーン大統領は大統領から」
「皇帝になる」
 この立場になるというのだ。
「サハラのな」
「そう預言されていたので」
「そうなる、そしてサハラの皇帝は」
「スルタン=カリフですね」
「二十世紀に途絶えたが」
 オスマン帝国崩壊と共にだ、この国が倒れた時にイスラム世界からカリフが存在しなくなることに議論が起こってもいる。
「しかしだ」
「それがですね」
「蘇るのだ」
「千数百年の歳月を経て」
「そうなる、アッラーの代理人でありだ」
「サハラの君主ですね」
「そうなる、その権威は絶大だ」
 皇帝としてのそれはだ。
「サハラの主権者でありだ」
「国家の主ですね」
「そうなる、そしてだ」
「国を治めていくのですね」
「サハラをな、それが間もなくはじまる」
 サハラの統一が果たされてである。八条はもうそれは当然の流れであるとしてそのうえで由良に話している。
「それに連合はどう対するか」
「義和もお考えですね」
「だから国境にだ」
「防衛ラインを敷き」
「まずは備えを置いた、備えを置いてだ」 
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「友好的にですね」
「交流出来ればいいと考えている」
「備えは絶対ですね」
「備えあれば憂いなくというな」
 八条は昔からあるこの言葉も出した。
「そうだな」
「それは政治でもですね」
「むしろ政治ならばな」
「絶対にですね」
「備えが必要だ」
「備えをまず置き」
「そのうえでだ」
 万全のそれを整えてというのだ。
「友好的にだ」
「接していきますね」
「そして良好な関係を築く」
「そうしていくものですね」
「政治の世界は生き馬の目を抜く」
「そうした世界です」
「狐の様に賢くだ」
 そしてというのだ。
「獅子の様に勇ましくあれ」
「マキャベリの言葉ですね」
「マキャベリの言葉は正しい言葉が多い」
 実にというのだ。
「彼は現実を見なかった一面もあるが」
「徴兵制の軍隊ですね」
「あれは失敗したが」
 マキャベリは傭兵ではなくその国の市民達から成る徴兵制の軍隊をよしと考えていた、だが当時それを実際にすると士気も練度も低い軍隊になってしまった。 
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