| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十話 教会の仕組みその十九

「それで休日は来ないかも知れないです」
「私に会っても何にもならないのに」
 首を傾げざるを得ませんでした。
「本当に」
「それが僕にはなるんですよ」
「一体何になるのよ」
「まあそれはあれですね」
「あれって?」
「そのうちわかってもらえたら嬉しいです」
「そのうちね」
「はい、そのうちです」
 こう言うのでした。
「そう思っています」
「そうなの」
「はい、それでなんですが」
 新一君はさらに言ってきました。
「今回は教会とか詰所のことがわかりました」
「おみちの中で暮らすと自然とわかるけどね」
「お付き合いの中で、ですね」
「ええ、ただ新一君はどうもね」 
 私が見たところです。
「教会の人みたいね」
「そうですか」
「最近そうなってきたわよ」
「そこまでおみちの人になってますか」
「馴染んできてるわね」
 そう見えるから言いました。
「入学の時から見てね」
「そうなんですね」
「ええ、私のお家にも来てるし」
 教会であるそちらにです。
「こうして詰所にも来てでしょ」
「そうさせってますね」
「おぢばのあちこち歩いて」
 これも毎日です。
「それで高校にも通って」
「そうしているからですか」
「もうね」  
 新一君にあらためて言いました。
「馴染んできてね」
「そうなっていますか」
「いいと思うわ、このままね」
 自然とにこりとなって言いました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧