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オズのエマおばさん

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第一幕その六

「あの国もね」
「不思議の国ですよね」
「あらゆる意味でお伽の国と言ってもね」
「言い過ぎじゃないですね」
「そう思うわ」
 ドロシーは心から思って言いました。
「あの国は。武士に忍者に力士さんの国で」
「歌舞伎や落語もありますね」
「お寺や神社もあって」
「お坊さんや巫女さんもいて」
「奥家さんが和歌を嗜んで」 
 そうもしてというのです。
「私達よりずっと長い歴史を持つ皇室もあって」
「そう、あの皇室の方々と一度お会いしたいと思っているの」
 オズマが切実な声で言ってきました。
「私としては」
「オズマもなのね」
「特に天皇陛下とね」
「オズの国の国家元首として」
「外の世界の国々と国交を結べたらね」
 それが出来ればというのです。
「国交を結んで」
「日本ともよね」
「ええ、そうして」
 そのうえでというのです。
「そのうえでね」
「日本の皇室の方々とお会いして」
「天皇陛下と」
「若しもよ」 
 ケーキ日本のそれが出される中でオズマは言いました。
「日本の天皇陛下に晩餐会にお呼ばれしたら」
「最高の名誉ね」
「その時はオズの国の皆も一緒よ」
 ドロシー達もというのです。
「それで皆でね」
「晩餐会に出席してもらって」
「そしてね」 
 そのうえでというのです。
「天皇陛下と同席させてもらいましょう」
「それではね」
「皇后陛下もおられるし」 
 晩餐会の時はというのです。
「私達にとって最高の名誉になるわ」
「そうなるわね」
「そうした皇室もあるね」
「不思議の国よね」
「日本はね」
「あらゆる意味でそうよね」
 ドロシーも言うことでした。
「オズの国に来て実感しているわ」
「貴女もそうなっているのね」
「カンザスにいた時は名前位しか知らなかったけれど」
「それがよね」
「今ではこう思ってるわ」
「オズの国にも日本人来ているしね」
「恵梨香がね」 
 その彼女を見てお話しました。
「それに日系人の人達もいて」
「日本のことを知って」
「こう思うわね」
「本当にね」
「僕もそう思います、かなり不思議な国です」
 カルロスも二人に言いました。
「これ以上はないまでに」
「そうよね」
「私達も時々行ってるけれどね」
「不思議な国よ」
「知れば知る程ね」
 こうお話しながらです。
 皆でそのケーキも食べます、そしてドロシーはここで皆にエマおばさんとヘンリーおじさんへのおもてなしのお話をしました。 
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