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オズのエマおばさん

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第一幕その四

「最初食べた時これは凄いってね」
「思ったものだね」
「全くだよ」
 こうお話するのでした。
「本当にね」
「そうだよね」
「アメリカにはなかったしね」
「こうしたものはね」
「日本で出て来たけれど」
「よく考えたよ」
「そうなんですよね、僕も日本に来て物凄く美味しいって思ったんですが」
 カルロスもオムライスを食べて言いました。
「日本人は日本のお料理って思ってなかったんですよ」
「フランスかイタリアのお料理と思ってたけれど」
 その日本人の恵梨香が言います。
「違うのよね」
「ええ、違うわ」
 ロシア人のナターシャが恵梨香に言いました。
「他の国にはこうしたお料理はないわ」
「オムレツはあるけれど」
 アメリカ人のジョージも言います、皆でオムライスを食べながら。
「オムライスはないからね」
「卵の生地の中にチキンライスなんてね」
 中国人のカルロスも言うことでした。
「ちょっとない発想だよ」
「本当にこんなお料理他にないから」
 カルロスも恵梨香に言います。
「当然僕の国ブラジルでもね」
「皆そう言うのよね」
「ええ、洋食は日本料理のジャンルの一つで」
 トロットも言いました。
「オムライスはそのうちの一つよ」
「私も大好きで」
 ベッツイが続きました。
「よく食べているわ」
「そうですよね、カレーライスもハヤシライスもいいですが」 
 それでもと言うカルロスでした。
「オムライスもいいですよね」
「それで今夜はオムライスにしました」
 ジュリアも言ってきました。
「宮殿ではここ暫く作っていませんでしたし」
「それでそろそろって思ったのね」
「人気メニューですし」
 このこともあってとです、ジュリアはオズマに答えました。
「そうしました」
「有り難いわ、それで皆こうしてね」
「楽しんでくれていますね」
「ええ、ただこのオムライスがね」 
 こうも言うオズマでした。
「オズの国だとお笑いの街から出たのは意外ね」
「ええ、あそことはね」 
 ドロシーもそれはと応えました。
「私も思わなかったわ」
「そうよね」
「そのことはね」
 ドロシーにしてもです。
「本当にね」
「意外だったわね」
「たこ焼きやお好み焼きが出て」
「焼きそばもモダン焼きもあって」
「バッテラにハリハリ鍋」
「そして自由軒のカレーにきつねうどん」
 そうしたものを挙げていくのでした。
「色々あるけれど」
「オムライスもあるなんてね」
「思わなかったわね」
「そうよね」
「いや、あそこは食べものの街でもありますから」
 カルロスはそれでと応えあました。 
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