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八条学園騒動記

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第七百四十四話 シナゴーグその十一

「強制的にタコ部屋に入れられて」
「罪に問われて?」
「そうなる前に親戚の人達からね」
「タコ部屋送りにされたの」
「逃げられない様にされて」
 そのうえでというのだ。
「強制的にね」
「働かさせられているのね」
「何でも働かないで」 
 そしてというのだ。
「図々しくて尊大で大飯喰らいで」
「七つの大罪に触れまくってるわね」
「それで信仰心もなくて」
「ユダヤ教ではまずいわね」
「ユダヤ教の組織の制度の悪口ばかり言って」
 それでというのだ。
「無神経で恩知らずで思いやりもなくて」
「何か欠点ばかりある人ね」
「いいところがないってね」
 実際にその様にというのだ。
「知り合い言ってたわ、ないものばかりで」
「そうなの」
「お仕事もお金も地位もお友達も学歴もね」
「本当に何もないのね」
「あるのはプライドだけでね」
 それでというのだ。
「他にはね」
「何もないのね」
「そんな人だから」
「遂にタコ部屋送りね」
「そこで何でも一生ね」
「働かせられるのね」
「そうなるらしいわ」
 そうだというのだ。
「どうもね、まあ裁判にかけられて」
「罪に問われて」
「実刑判決出ないだけね」 
 それだけというのだ。
「ましよ」
「前科つくよりも」
「そう、そこからね」
 タコ部屋に入れられてからというのだ。
「お金稼いだらね」
「いいの」
「何でも誰が何をしても」
 その知り合いから聞いた話をするのだった。
「全く更正しない人らしいけれど」
「どうしようもない人ね」
「働かないでふんぞり返ってね」
「偉そうに言うだけね」
「そんな人でね」 
 それでというのだ。
「どれだけお世話になっても感謝しない」
「本当にどうしようもない人ね」
「だからタコ部屋に送られて」
 そうなってというのだ。
「イスラエルだとタコ部屋にもラビの人来てね」
「説法説くのね」
「そうするけれど」
 それでもというのだ。
「信仰心もね」
「ないって言ったわね」
「それどころかユダヤ教の教団の仕組みに文句言う」
「どうでもいいことじゃない?」
 ウェンディは教団の仕組みと聞いてこう言った。 
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