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八条学園騒動記

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第七百四十二話 童顔だとその一

               童顔だと
 セドリックは背は連合の高校生に平均だ、だが。
「この前中学生に間違えられたよ」
「童顔だからね、あんた」
 すぐにウェンディが応えた、二人は今クラスにいる。
「それでよね」
「そう言われたよ」
「お顔立ちがそうだから」
「それで結構ね」
「間違えられるのね」
「そうなんだ」
「背を見るとね」 
 セドリックのそちらを見て話した。
「もうね」
「高校生だよね」
「そうだけれどね」
「人ってまずはね」
 セドリックはこう返した。
「まずね」
「お顔を見るのね」
「ほら、小さな子ってね」
 こうウェンディに話した。
「絵を描いたら、人の」
「あっ、お顔描いて」
 ウェンディもそれはと返した。
「それでね」
「手足描くよね」
「お顔に生えてる感じでね」
「つまりね」
「人はまずお顔を見る」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「他の部分見るから」
「背はその次ね」
「そうだからね」
 それ故にというのだ。
「僕もね」
「間違えられるのね」
「まあ背のことも言われるけれど」
 こちらのこともというのだ。
「普通位だって」
「高校生の」
「そうもね」
「そうなのね」
「けれど」
 それでもというのだ。
「やっぱりまずはね」
「お顔を見られて」
「それで言われるんだ」
「中学生って」
「そうなんだよ、それで高校生って言ったら」
 自分からというのだ。
「背を見られてね」
「やっとそうなって」
「それでなんだ」
「高校生ってわかってもらえるのね」
「うん、そういえば」
 ここでセドリックはウェンディに考える顔になって話した。
「昔の人って小さかったよ」
「そうそう、昔の日本人なんてね」
 ウェンディは今自分達がいる国のことを話した、周りも半分は日本人であるのでどうしても意識して話に出したのだ。
「今よりずっとね」
「小柄でね」
 セドリックも言った。
「一五五センチ位だったね」
「大人の男の人でね」
「凄く小さかったんだよね」
「もう私達から見たら」
 ウェンディはそれこそという口調で述べた。 
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