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星河の覇皇

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第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その五十二

「まさにな」
「左様ですね」
「最初は誰もが白紙ですが」
「愚かなことを知れば」
「それで愚かになりますね」
「カルト教団の知識も事前になくだ」
 騙す方のことを知らないと、というのだ。
「その教えや工作に染まるとな」
「それで、ですね」
「カルト教団の手駒になってしまいますね」
「使い捨ての」
「そうなってしまいますね」
「そうなってしまうなぞだ」
 カミュは今度は吐き捨てる様にして述べた。
「下らない人生だな」
「全く以て」
「そう言うしかありませんね」
「どういった者でも」
「それは馬鹿馬鹿しいことですね」
「生まれたならな」
 この世にというのだ。
「それならばだ」
「価値ある人生を送りたいものです」
「それならば」
「愚かな人生ではなく」
「賢明でありたいですね」
「カルト教団に騙されるなぞだ」
 そうなるなぞというのだ。
「愚の骨頂だ、だがその正体を知ってた」
「それを経験としてですね」
「目が覚めればそこからですね」
「その愚かさを糧として生きる」
「そうあって欲しいですね」
「だからだ」
 それが為にというのだ。
「私は信頼出来る者に動いてもらう」
「カルト教団の正体を暴き」
「その工作も白日の下に晒し」
「教祖が何者かも見せる」
「そうしますね」
「そして愚か者達の目を覚ましだ」
 そしてというのだ。
「そこからだ」
「さらにですね」
「彼等には賢明になってもらい」
「そうしてですね」
「エウロパに正しい力を使ってもらいますね」
「そうなってもらう、賢い者が多いとだ」
 それならというのだ。
「それだけでエウロパの力になる」
「左様ですね」
「その通りですね」
「賢人政治といいますが」
「これは大きな力ですね」
「これは理想論だが」
 こう前置きしてだ、カミュは話した。
「エウロパ一千億の者が全て賢者になるとだ」
「大きな力ですね」
「それこそ連合にも負けないですね」
「人口では圧倒的に劣っていても」
「それでもですね」
「連合に賢者が一千億もいるか」
 それこそというのだ。
「一体」
「そこまでいる筈がないですね」
「一千億も」
「四兆の人口がありますが」
「それだけどれだけが賢者か」
「衆愚と言われている」
 連合の者達はというのだ。 
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