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八条学園騒動記

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第七百三十五話 コアラとカモノハシその二

 その生きものカモノハシ達を観て上等兵は言った。
「実はです」
「どうした」
「私はこの生きものはこれまでです」
「観たことがなかったか」
「テレビやネットの動画で観て」
 そしてというのだ。
「動物園でもです」
「観たことがあるか」
「しかし」
 それでもというのだ。
「殆どです」
「なかったか」
「そうでした」
「そうだったのか」
「ですから今観てです」
 そしておいうのだ。
「珍しいものを観たとです」
「思っているか」
「はい」
 そうだというのだ。
「実に」
「そうなのだな」
「珍獣ですね」
「いや、連合では然程だ」
 大尉もその上等兵を観つつ言った。
「珍しくない」
「そうなのですか」
「カモノハシはな、多くの星に棲息していてだ」 
 そしてというのだ。
「広い地域に棲息している星もある」
「そうなのですね」
「エウロパでは珍しい部類だが」
 自分達の国ではとだ、日本の薩摩星系の方言で話した。
「しかしな」
「連合ではですね」
「そう考えられている」
「そうなのですね」
「連合はもっと珍しい生きものがだ」  
 それがというのだ。
「棲息している」
「そうなのですね」
「ドードーもな」
 この鳥もというのだ。
「あまりな」
「連合ではですね」
「珍しくない」
「あの鳥もですね」
「エウロパではそうでもな」
 限られた星の限られた地域にしか棲息していないがというのだ。
「連合ではだ」
「多くの星と広い地域にですね」
「棲息している」
「あの鳥も」
「そしてだ」 
 そのうえでというのだ。
「他の生きものもだ、連合で珍獣というとな」
「どんな生きものでしょうか」
「流石に一部の恐竜はな」
 この種類の生きもの達はというのだ。
「そうなるがな」
「流石にですね」
「カンブリア紀の生きもの達もな」
「珍獣になりますね」
「そうなる、特にだ」
 大尉はさらに話した。
「カンブリア紀の様な環境の星もそうはな」
「連合でもですね」
「然程なくてな」
 そしてというのだ。
「ああした生きもの達が棲息していることもだ」
「ないのですね」
「自然環境はそうでもな」 
 それでもというのだ。 
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