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八条学園騒動記

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第七百三十五話 コアラとカモノハシその一

               コアラとカモノハシ
 大尉は今もコアラを観ていた、そうしつつ上等兵に話した。
「先に野球の話をしたが」
「尾張星系のチームの」
「あのチーム以外にもスポーツチームでだ」
「コアラをマスコットにしているチームはありますか」
「連合にはな、特にオーストラリアでな」
 この国でというのだ。
「そうなっている」
「有袋類の国ですね」
「今もそうでな」
 それでというのだ。
「そうなっている」
「そうですか」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「人気がある」
「そうなのですね」
「そしてだ」 
 大尉はさらに話した。
「コアラはあまりだ」
「動かないですね」
「観ての通りな」
 木の股のところにしがみついたまま動かない彼等を観つつ話した。
「そうした生きものだ」
「左様ですね」
「ユーカリが主食だが」
 この木の葉がだ。
「毒があり消化に時間がかかりその間動くことはな」
「しにくいですか」
「だからだ」 
 その為にというのだ。
「あまりだ」
「コアラはあまり動かないですか」
「そうなのだ」
「食べものの関係で、ですね」
「そうなっている」
 まさにというのだ。
「これがな」
「そうした生態なのですね」
「コアラはな」
「ではです」
 上等兵はそあの話を聞いて言った。
「カンガルーの様に攻撃してくることは」
「ない」
「やはりそうですね」
「だから安心してだ」
「観ていていいですね」
「そうだ、それでだが」
 大尉は上等兵にあらためて話した。
「次はカモノハシを観るか」
「あの生きものをですか」
「そうするか」
「カモノハシは有袋類ではないですね」
「地球ではオーストラリアに棲息しているがな」
 それでもというのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「有袋類ではない」
「確か卵生ですね」
「哺乳類だがな」
 この種類の生きものだがというのだ。
「それでもだ」
「カモノハシはですね」
「卵生でだ」
 それでというのだ。
「また独特のだ」
「生態を持っていますか」
「そうなのだ」
「そしてそのカモノハシをですね」
「今からな」
 まさにというのだ。
「観るぞ」
「わかりました」 
 上等兵は大尉の言葉に頷いた、そのうえでそちらに行くと水と土のコーナーの中に嘴と鰭のある足に平たい尻尾を持つダークブラウンの毛の生きもの達がいた。 
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