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八条学園騒動記

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第七百三十一話 密林の生きもの達その六

「そうですね」
「そうだな、連合には他にもだ」
「悪夢を見ない様にする迷信がありますね」
「そうだ」
 これがというのだ。
「多くな」
「迷信もある国ですね」
「それも多くな、何かとだ」
「迷信がありますか」
「例えば円形脱毛症を治すにだ」
 その為にというのだ。
「イモリを焼いたものを食べるとかな」
「イモリですか」
「そうだ、漢方薬でもあるが」
「魔女の薬の様ですね」
「そうだな、確かに薬にはなるが」
 イモリを焼いたものはというのだ。
「漢方薬であることは確かだからな」
「ですが円形脱毛症にはですね」
「効果はな」
 こちらのことではというのだ。
「わからないが」
「それでもですか」
「迷信としてだ」
 それでというのだ。
「円形脱毛症になった者はな」
「正しい治療ではなく」
「そちらを行う者がいる」
「連合では」
「そうなのだ」
 こう上等兵に話した。
「食い合わせの話は今もありな」
「そうした迷信もですね」
「存在している」
 連合にはというのだ。
「これがな」
「それも連合ということを」
「知っておかないとな」
「左様ですね」
「そしてだ」
 大尉はさらに話した。
「バクの家畜化もだ」
「進められていますか」
「連合ではな」
「色々試みる国ですね」
「本当にそうだな」
「覚えておきます」
「それではな、ではだ」 
 大尉は自分の言葉に頷いた上等兵にさらに話した。
「次の生きもの達を観るか」
「では次は」
「猿だ」
 この生きもの達だというのだ。
「先にゴリラを観たが」
「また違う猿達ですか」
「アマゾンにいるな」
「その猿達ですか」
「アマゾンの艦橋は実に過酷でだ」
 その為にというのだ。
「猿達もだ」
「独特ですか」
「そうなのだ」
 これがというのだ。
「他の地域の猿達とはな」
「また違うのですね」
「その猿達もな」
 彼等もというのだ。
「これからな」
「観ますか」
「そうしよう、いいな」
「それでは」
 上等兵もそれならと頷いた、そしてだった。
 実際に大尉は上等兵をその猿達の場所に連れて行った、観ればアマゾンの高く鬱蒼とした木々がある温室の様なコーナーにだ。 
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