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夢幻水滸伝

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第三百八話 ケンタッキー州占領その十三

「ドイツ軍が攻め込んで」
「イタリア軍を助けて」
「そうしてな」
 そのうえ、だったのだ。
「チトーパルチザンがや」
「ドイツ軍を攻めてな」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「ドイツ軍も民衆を攻撃してや」
「泥沼化したな」
「あまりにも酷くて」
 その殺し殺されの状況がだ。
「ドイツ軍もあそこに行くの嫌がった位や」
「兵隊さん達がな」
 その彼等がだ。
「東部戦線に行きたがった位や」
「バルカン半島に行くなら」
「それ位や」
 東部戦線の方が戦死する確率は遥かに高かったがだ。
「酷かった」
「それがゲリラ戦やな」
「尚ドイツ軍も怒ってな」
 そのゲリラ戦自体にである。
「それで一般市民を攻撃して」
「残虐なことしたな」
「あのナチスやしな」
 当時のドイツの政権はだ、その極端な民族主義と残虐性はこの二人にしてもよく知っていることである。
「それはな」
「かなりのもんでな」
「それでパルチザンの方もな」
「報復でやってたな」
「その時はクロアチア人がナチスと組んでた」
「それでセルビア人を攻撃してたな」
「実はもっとややこしかった」
 その実情はだ。
「これがな」
「そやったな、しかしゲリラ戦術をやるとな」
「そうなるさかいな」
「せんな」
「そうしたゲリラ戦術はな」
「それは何よりや、ほなな」
「アンデットやモンスターを使役して」
 そのうえでというのだ。
「敵の後方や油断を衝く」
「そうして戦ってくな」
「今回はな」
 こうした話をしてだった。
 ルイーザとギンズバーグはオハイオ州南東部の諸都市を要塞化させかつゲリラ戦術の準備を進めた。そうしてメルヴィル達を待つのだった。
 メルヴィルは軍をそちらに向けていった、そして。
「ほな自分等はな」
「北東からですね」
「そや、軍を進めてな」
 そちらから軍を進めているボームに貝殻で話した。
「そしてや」
「攻めるのですね」
「そうしてな」
 そのうえでというのだ。
「攻略してもらうで」
「わかりました」
「敵は多くの街を要塞化してや」
 メルヴィルはボームにこのことも話した。
「そしてや」
「そのうえで、ですね」
「守りを固めてるけどな」
「それだけやないですか」
「こっちは百万、相手は十九万でや」
 今度は双方の軍の規模の話をした。
「それで兵器や装備の質もこっちが上で星のモンはこっちは七人、相手は二人」
「あらゆる面でこちらが優勢ですね」
「決定的な位な」
「そのまま攻めると勝てますね」
「ほぼ確実にな、しかしな」 
 メルヴィルはここで鋭い目になって話した。 
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