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夢幻水滸伝

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第三百八話 ケンタッキー州占領その十二

「絶対にな」
「そうしたゲリラ戦術やないか」
「敵の後方や油断した時にや」
「アンデット達で攻めるか」
「それで自分もや」
 ギンズバーグもというのだ。
「牧童は獣やモンスター使役出来るな」
「ああ、獣使い達と同じくな」
 ギンズバーグもその通りだと答えた、そのうえでルイーザに対して牧童という職業について細かく話した。
「本来は家畜を使役する」
「それが出来る職業やな」
「そやけどな」
「獣やモンスターも使役出来るな」
「生きものやからな」
 そこは家畜と同じだというのだ。
「そやからな」
「そや、そのや」
「獣やモンスター達をか」
「敵の後方や油断してる時にな」
「攻めさせるか」
「物陰とかからな」
「そうか、そうしたゲリラ戦術か」
 ギンズバーグもここまで聞いて頷いた。
「成程な」
「別に町や村でや」
「民に紛れ込んでやな」
「軍服を着いひんで戦うことはな」
「ないな」
「そんな外道なことはや」
 ルイーザは強い声で言った。
「あたしもや」
「せんな」
「それをやるとな」
「敵が疑心暗鬼になるわ」
「何時誰に襲われるかわからん」
「消耗していくな」
「そして軍やなくてな」 
 本来戦う相手でなくというのだ。
「民にや」
「攻撃する様になるな」
「民を攻撃するとな」
 民を敵と思う様になってだ。
「民も反感持ってな」
「攻撃するな」
「それでその軍は敵をどんどん作ってな」
 そしてというのだ。
「追い詰められる」
「それがゲリラ戦術の目的でな」
「戦は泥沼化するわ」
「実際にあったことや」
 ルイーザは嫌そうに言った。
「スペインとかでな」
「ナポレオンが攻め込んでな」
「そやったな」
「ああ、スペインがそれやって」
 イギリスもそれを援助していた。
「そしてや」
「そのうえでな」
「フランス軍はどんどん損害出して」
 そしてだったのだ。
「スペイン統治も失敗した」
「そやな」
「しかしな」
 ギンズバーグも嫌そうに言った。
「スペインもな」
「多くの犠牲が出たわ」
「民衆がよおさん殺された」
 ゲリラとみなされてだ。
「絵にもなってるわ」
「ゴヤのな」
「もう殺して殺されて」
「スペインの犠牲もな」
「酷かった、二次大戦でもな」
「あったな」
「バルカン半島でな」 
 ユーゴスラビアという国がありだ。 
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