| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十四部第一章 梟雄の復活その十

「今は無理でも」
「それでもですね」
「主席の復帰を待ちましょう」
「それでは」
「ここは、ですね」
「何とかですね」
 彼等は何とかと話した。
「ここは」
「この状況を今以上に悪化させない」
「それが大事ですね」
「我々の出来る限りのことをする」
 そうしてというのだ。
「そうしましょう」
「主席が不在でもです」
「何もしないでは愚かです」
「何とかしましょう」
「我々の出来る限りのことをして」
「そうして」
「支えましょう」
 是非にと言うのだった、そして。
 彼等は彼等なりに動きシャイターンが動けない間も奮闘していた、しかしシャイターンの復帰については。
「一刻も早くですね」
「そうして欲しいですね」
「ご過労からインフルエンザになられたとのことですが」
「お元気になられたら」
「その時は」
 それこそすぐにというのだ。
「やはりです」
「この苦境は主席ならば打開出来ます」
「あの方なら」
「アッディーン大統領にはあの方しか戦えないかも知れないかと」
「どうしても」
「そう考えますと」
「どうしても」
 アッディーンのことを考えればというのだ。
「あの方のお力が必要です」
「やはり」
「ですから戻って頂き」
「戦線に復帰して欲しいです」
「一刻も早く」
 こう言うのだった、そのうえで。
 彼等は会議室のモニターに映る戦線を見て話した、そうして言うことはというと。
「第二次防衛ラインが破られ」
「今の時点では戦線が崩壊しています」
「しかしオムダーマン軍の進撃は止まっています」
「占領した我々の防衛ラインの基地化にかかっています」
「物資の集積地にしています」
「ならば今のうちにです」
「戦線を再構築しましょう」
 オムダーマン軍の進撃が停止している今こそというのだ。
「領土内に敵の物資の集積地が築かれるのは危険ですが」
「それでも今はそれを優先させるべきですね」
「全軍然るべき場所にまで下がらせ」
「そうしてそこで戦線を構築しましょう」
「そしてオムダーマン軍が来た時に」
「再び迎え撃ちましょう」
「軍の数は開きましたが」
 それでもというのだ。
「確かな戦線を築けば対抗出来ます」
「あの謎の魚雷攻撃も気になりますが」
「ティムールの国土は険阻です」
 このことはサハラ全体がそうである、とかくサハラはアステロイド帯や磁気嵐、宇宙潮流、ブラックホール、超新星等が多く宙形はかなり険阻で進みにくいのだ。
 それでだ、彼等はその宙形を使って守りを固めようというのだ。
「魚雷攻撃が出来ない」
「間違っても後方や側方からの攻撃を受けない」
「そうした場所に戦線を築き」
「そのうえで戦いを挑みましょう」
「絶対の守りを固め」
「そのうえで」
「そうすれば」 
 今は自分達が劣勢だがというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧