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神々の塔

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第六話 宿屋と道具屋その一

               第六話  宿屋と道具屋
 二階三階でも戦闘があった、だが出て来たモンスターは通常のモンスターであり蜘蛛や蠍といったものだ。
 十人にとっては敵どころか何でもない相手だった、それでだった。
 施は自分の一撃で消し去った多くの蝙蝠達が変わった金を見て言った。
「神霊以外にもやな」
「ああ、調べたらな」 
 リーが応えた。
「出て来る」
「獣やモンスター達もやな」
「そうしたのも棲息していてな」 
 そうしてというのだ。
「こうしてや」
「出て来るんやな」
「確かに神霊と比べるとな」
「何でもないな」
「そやけどな」
 それでもとだ、リーは施に話した。
「敵は敵でな」
「戦うならやな」
「油断はや」
 決してというのだ。
「あかん」
「そやな」
「言うやろ、獅子は鼠を倒すにもや」
「全力を尽くすな」
「どんな相手でもな」
 それこそというのだ。
「全力でや」
「向かってな」
「倒すべきや」
「そやな」
「手を抜いたら負ける」
 メルヴィルは強い声で言った、先の戦いでは彼が一撃で五体のキマイラを倒してその戦いを終わらせている。
「そういうことやな」
「そやからな」
「常に全力でやな」
「戦うことや」
「そやから自分もやな」
「ああ、後先のことを考えて」
 神霊達との戦いのそれをというのだ。
「術はその相手を滅ぼすな」
「それだけに足るやな」
「術を使ってるけどな」
「手を抜いてへんな」
「神霊でも人を馬鹿にしたらな」 
 その時はというと。
「負けるしな」
「実際そやしな」
 トウェインも言って来た。
「戦はな」
「相手を舐めるとな」
「どんな強い相手もな」
「その時点で負ける」
「そやな」
「そやから私達もな」
「神霊達との戦い以外のそれも」
「常に全力でや」
 それで以てというのだ。
「戦うことや」
「さもないと途中でやな」
「負けてな」
 そうなりというのだ。
「そしてな」
「踏破はやな」
「出来んわ、相手を舐めず油断せず」
「そうしていってこそやな」
「踏破出来るんや」
「そういうことやな」
「そういえばや」
 羅は戦いが終わったその周りを見つつ話した。
「こうした冒険の場所には敵とや」
「罠やな」
「それが付きものやが」
「そや、私は一階一階な」
 リーは羅の言葉に冷静な顔と声で答えた。 
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