神々の塔

「術を使ってな」
「チェックしてるか」
「そうしてる、今のところはないが」
「それでもやな」
「言うたな、油断は禁物や」　
　ここでもこう言うのだった。
「そやからな」
「どんな獣やモンスターが出て来ても」
「それでもな」
「全力で倒すことや」
「そして罠もやな」
「あると思ってな」
　そうしてというのだ。
「慎重にや」
「術も使ってやな」
「進むべきや」
「そういうことやな」
「そや、一階ずつな」
「罠は僕も気を使ってる」
　芥川も言ってきた。
「まして僕や忍者や」
「ああ、そやからな」
　シェリルが応えた。
「分身も使えてな」
「まず階に着いたら」
　その時にというのだ。
「早速分身を幾つも出してな」
「階をチェックしてるか」
「そうしてる、ましてこの塔は一階一階も闘技場になってる階もあれば」
　それと共にというのだ。
「ダンジョンになってる階もあるな」
「まだ一階だけやが神霊が出るとな」
「闘技場になってるな」
「そして出てへんとな」
「普通の獣やモンスターが出てな」
「それでな」
　トウェインも言ってきた。
「ダンジョンになってるな」
「ダンジョンには罠がある」
「そう思ってや」
　それを前提としてというのだ、事実この世界の洞窟や地下迷宮、陵墓、塔といった場所には罠が多い。
「それでや」
「罠も調べてやな」
「進む、それで事前にな」
　階を進むその前にというのだ。
「分身を幾つも出してな」
「先に進ませてか」
「そして罠をチェックしてるわ」
「リーの術と共にか」
「そや、幸いこれまで罠はないが」
　それでもというのだ。
「最後までな」
「慎重にやな」
「進んでいくで」
　こう言ってだった。
　芥川は新たな階に入るとだった。
　即座に自分の分身を幾つも出して先に進ませて罠の有無そしてどういった罠なのかをチェックした。幸いこの階にも罠はなく。
　宙に浮きダンジョンの中を照らしながら十人を一パーティーとして慎重に進んでいった。そして出て来た獣やモンスター達をだ。
　全力で倒していき先に進むと。
　十階に来た、そこにはだった。　
　クマゾッツという中南米系の神が他の数柱の中南米系の神々と共にいてそのうえで十人に言ってきた。
「我等は次の階で待っている」
「十一階でか」
「左様、そしてそなた達と戦うつもりだが」
　神は自分に応えた中里に話した。
「しかしだ」
「しかし？」
「その前に用意をしておくといい」
　こうも言うのだった。