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星河の覇皇

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第八十三部第一章 防衛ライン到達その二

「攻撃を受ければ本末転倒だしな」
「そして追い付かれずとも」
「防衛ラインを施設しなければ」
「今は」
「その為にはですね」
「先に着いた将兵達は作業にあたり」
「我々も急ぐ」
 そうすると言うのだった。
「いいな」
「人手は多い方がいいですしね」
「防衛ラインの施設にしても」
「作業は不眠不休で行い」
「今進んでいる艦隊もですね」
「急ぐべきですね」
「時間は今は我々の味方ではない」
 フラームは自身の幕僚達にこの事実も話した。
「追い付かれると終わりであるし」
「そして、ですね」
「追い付かれずとも」
「迅速に防衛ラインを施設する」
「そうしないとならないですね」
「今は」
「だから我々は全速力で進み」
 そしてというのだ。
「先に到着した艦隊はな」
「十六時間、実質八時間の休養ですね」
「それで働いてもらいますね」
「これから到着する艦隊も」
「そうしてもらいますね」
「是非共、我々はまずは防衛ラインを施設し」
 今のティムール軍の戦略目的もだ、フラームは話した。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「我々の全軍が防衛ラインに布陣し」
「そうしてオムダーマン軍を迎え撃ち」
「勝つ」
 そうすると言うのだった。
「勝つというと攻める様になるが」
「それでもですね」
「今回は守りますね」
「そうした戦いですね」
「この度の戦いは」
「守り敵をこれ以上進ませず」
 そしてというのだ。
「それからだ」
「さらに、ですね」
「我々は、ですね」
「シャイターン主席の帰還を待ちますね」
「あの方が戦場に戻られるのを」
「主席が戻られれば」
 フラームは兄を公の立場から考えこの名称で呼んだ。
「その時こそだ」
「反撃出来ます」
「今の戦力なら」
「まだそれが可能です」
「そうだ、ここで大きく敗れると」
 その時はというと。
「どうしてもだ」
「終わりです」
 自然とこの言葉が出て来た。
「まさに」
「その為には防衛ラインを施設し」
 そうしてというのだ。
「それは万全のものにする」
「我々としてはですね」
「ここは防ぐことですね」
「オムダーマン軍を」
「主席の復帰まで」
「そうする、大敗は出来ない」
 全く、と言うのだった。 
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