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星河の覇皇

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第八十三部第一章 防衛ライン到達その三

「だからいいな」
「ここは何があろうとも」
「守り抜く」
「その為には不眠不休も」
「仕方ない、ラマダン中でないと」
 流石にこの時期は休まねばならないと言った、イスラムではラマダンは絶対に休まなくてはならないからだ。
「休めない」
「左様ですね」
「このことはですね」
「どうしてもですね」
「仕方がないですね」
「そうだ、ラマダンは当然としてだ」
 それでというのだ。
「その時期でないならな」
「今はラマダンではない」
「だからですね」
「ここは防衛ラインを築く」
「そうしますね」
「そうする、休むのは後だ」
 防衛ラインを施設し布陣を整えてというのだ。
「それはな」
「では」
「今は急いでもらいますか」
「多少の酷使もですね」
「止むを得ないですね」
「戦争に勝ち」
 そうしてというのだ。
「統一の為にはな」
「まさにですね」
「休むこともですね」
「出来ない時もある」
「そしてそれは今ですね」
「ティムールにとっては」
「休暇、休養は余裕のある時だ」
 そうした時に取るものである、フラームは言った。これもまた現実に軍隊ではとりわけそうであるというのだ。
「あくまでな」
「それもまた現実ですね」
「特に今は」
「今のティムール軍は」
「休んでいる暇なぞない」
「そういうことですね」
「勝てば休みは幾らでも取っていい」
 その時はというのだ。
「まさにな」
「左様ですね」
「それは勝ってからのことです」
「今は無理です」
「休養を摂る暇なぞありません」
「我が軍の状況は」
「倒れた者は休ませるが」
 それでもというのだ。
「逆に言えばな」
「倒れるまで、ですね」
「働いてもらう」
「そうした状況ですね」
「今の我々は」
「それでも八時間の休養時間を置いている」
 二十四時間のうえでというのだ。
「そこで酸素タンクで寝てもらう」
「その中に入り」
「しっかりとですね」
「疲れを取ってもらう」
「そうしてもらいますね」
「無論その八時間も余裕がないとな」
 そう判断されればというのだ。 
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