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星河の覇皇

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第八十二部第四章 破竹の進撃その三十五

「我々より上でした」
「それでも他の能力はな」
「我々が遥かに上で」
「俺達が勝ったな」
「はい、数も上でしたし」
「数でも勝ってな、艦艇の他の能力でも勝ってな」
 そうしてというのだ。
「勝てただろ」
「そうですね」
「速度は重要だがな」
 戦争においてというのだ。
「戦略でも戦術でもな」
「それは事実ですね」
「しかしな」
「速度だけで、ですね」
「勝てるかっていうとな」
「戦争はそう楽なものではないですね」
「速度を犠牲にしても他の能力が高いなら」
 そうであればというのだ。
「戦争は勝てるんだよ」
「そういうことですね」
「オムダーマン軍の艦艇なんてな」
 上級曹長はさらに言った、尚この曹長はあと少しで最上級曹長になることが半ば約束されている。その上には司令部付曹長がある。
「一撃受けたらな」
「それで、ですね」
「連合軍の駆逐艦の砲撃でな」
 それでというのだ。
「戦艦でもな」
「沈みますか」
「そんな防御力だ、それで向こうのミサイルを受けてもな」
 その場合はというと。
「駆逐艦もな」
「沈まないですか」
「精々中破だ」
 それ位だというのだ。
「そして相手が気付いていなくてもな」
「こっちは気付きますね」
「楽にな、敵が見えていたらな」
「こんな有利なことはないですね」
「こっちは発見されないでな」
 そうしてというのだ。
「これなら幾ら敵の動きが速くてもな」
「問題はないですね」
「そんな敵はな」
 それこそとだ、曹長はさらに話した。
「何てことはないだろ」
「確かに」
「だからな」
「オムダーマン軍はですね」
「大した強さじゃない」
 連合軍から見ればだ。
「それこそな」
「そうですね」
「サハラは軍事技術は凄いさ」
 これ自体はというのだ。
「伊達にずっと戦争していた訳じゃない」
「だからですね」
「それは凄いさ、けれどな」
「技術全体では」
「連合は全く違うんだよ」
 オムダーマンひいてはサハラとだ。
「それで民間技術を転用したら」
「軍事技術に」
「そうしたらな」
「もうですね」
「連合の方がずっと上でな」
「オムダーマン軍の兵器は」
「連合軍のそれの敵じゃないんだよ」
 まさにと言うのだった。 
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