| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十二部第一章 打たない先手その七

「他の分野がです」
「常に重要ですね」
「何といいましても」
 こう話した、そしてだった。
 伊東はここで三国の首脳達にこうも言った。
「それで中央政府とのことですが」
「はい、今回の会談の主な議題ですが」
「中央政府の今回の年金制度の見直しですね」
「中央政府主導のものを」
「これは各国政府で、です」
 伊東は三国の首脳達に確かな声で話した。
「反対すべきであり」
「我々もですね」
「意見を一つにして」
「そうして反対すべきですね」
「むしろ我々が反対すれば」
 連合を代表する四国がというのだ。
「それで、です」
「大きいですね」
「他の国も続きますね」
「そうしますね」
「年金制度は各国によって事情が違います」
 伊東はこのことを指摘した。
「それが確固たる充実したものであることは当然ですが」
「中央政府主導で画一化しますと」
「何かと問題が出ます」
「年金制度に国家ごとに不公平が出ることも考えられます」
「ですから」
 それ故にというのだ。
「我々としては」
「今回の検討に対してですね」
「団結して反対の意を述べる」
「そして実行に移させませんね」
「あくまで各国の事情とです」
 そしてというのだ。
「権限をです」
「害さないでもらう」
「あくまでそこはですね」
「中央政府にしても」
「そうした事情もあるので」
 各国の権限即ち自主権のことでもというのだ。
「この健闘は引っ込めてもらいましょう」
「そうすべきです」
「ではです」
「我々はその様に動いていきましょう」
 三国の首脳達も賛成した、そしてだった。
 四者はこのことで確認をし合い約束もした、それが終わってからだった。
 伊東は会議を終えて首相官邸の自室にモニタールームから戻ってだった、そのうえでスタッフ達に笑顔で話した。
「首尾はね」
「総理としてはですね」
「満足のいくものだったわ」 
 こう言うのだった。
「まことにね」
「それは何よりです」
「ええ、ただね」
 伊東はこうも言った。
「それは今の時点であって」
「これからはですね」
「他の国も入ってくるし」
「各国もですね」
「考えが変わることもね」
 このこともというのだ。
「あるから」
「だからですね」
「あくまでね」
「現時点ですね」
「ことの推移を見守って」
 そのうえでというのだ。
「動いていくわよ」
「これからも」
「そうしていくわ」
「それでは」
 スタッフも頷いた、そしてだ。
 伊東はそのスタッフにこうも言った。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧