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星河の覇皇

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第八十一部第五章 総攻撃へその四十三

「文明の進化と共にな」
「事実連合やマウリアではですね」
「人は何故争うか」
 アッディーンはその理由についても話した。
「それは生きる為というな」
「水と食料ですね」
「そして資源の為だ」
「まさに生きる為に」
「その為に戦うが」
「それが、ですね」
「文明の進歩と共にだ」
 それにつれてというのだ。
「人は多くの水と食料を手に入れ」
「資源もですね」
「手に入れたからだ」
 だからだというのだ。
「戦争は減った」
「そうなりましたね」
「だから連合やマウリアはな」
「戦乱とは無縁でしたね」
「そうだった我々はな」
 サハラはというのだ。
「資源はあろうともな」
「水や食料も」
「そうしたものはあるが」
「人は水や食料だけではですね」
「全てではない、だからだ」
 それでというのだ。
「我々はな」
「宗教ですね」
「アッラーの預言のままに」
「サハラの統一を目指し」
「そうして戦ってきていますね」
「だからだ」
 アッディーンはまた言った。
「我々は戦ってきた」
「サハラの統一の為に」
「この千年の間な」
「長い戦いでした」
「宗教も戦争になる、そして」
 さらに言うのだった。
「実際にサハラは小国ばかりだったな」
「はい、連合やエウロパから見れば」
「連合にも小国は多いが」
「連合という国家の中の国家ですね」
「連合という巨大な枠組みの中にある」
「それならですね」
「どうということはない」
 例え小国でもというのだ。
「それならな」
「左様ですね」
「しかしだ」
 サハラはというのだ。
「このサハラはな」
「小国が分裂していて」
「それでだ」
 そのせいでというのだ。
「一国一国では到底だ」
「連合やエウロパには勝てなかったですね」
「力が必要だった」 
 連合にはというのだ。
「サハラにもな」
「無数の国が乱立している状況では」
「サハラは食料や水には困らないが」
「そして資源にも」
「生きてはいけたが」
「小さな国ばかりで」
「しかも貧しい」 
 特に連合と比べればだ、アッディーンは特に連合に入りその豊かさを見てサハラの貧しさも実感したのだ。 
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