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星河の覇皇

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第八十一部第四章 一日のうちにその三十四

「我が中央政府が止めるわ、いいわね。確かに私はメキシコ人よ」
「はい、そうですね」
「外相はメキシコ生まれでしたね」
「そしてメキシコで育たれて」
「メキシコの大学も出られていますね」
「そしてメキシコで長い間仕事をしていたわ」 
 その祖国でというのだ。
「そうもしていたわ、けれどね」
「それでもですね」
「今はですね」
「連合中央政府におられるので」
「しかも外務大臣であられるので」
「だからですね」
「そうよ、その所属している場所の為に働く」
 それがというのだ。
「連合の考えね」
「はい、祖国の為でなくです」
「今現在いる場所の為に働く」
「それが連合ですね」
「どの国でも同じであり」
「中央政府でも然りですね」
「そうね、だからね」
 それ故にというのだ。
「私もよ」
「そうされますね」
「今は」
「中央政府の為に戦われますね」
「メキシコの為ではなく」
「それが出来ないと」
 楚今現在所属している場所の為に働けないと、というのだ。
「連合市民としてはですね」
「どうかとなりますね」
「それは」
「中央政府に所属していれば中央政府の為に働くもので」
「それで、ですね」
「外相も今は」
「働いていくわ、ただ私はメキシコに戻ったら」
 微笑んでだった、カバリエはスタッフ達にこうも言った。
「その時はね」
「メキシコの為にですね」
「あの国の為に働かれますね」
「そうされますね」
「その時はね」
 一も二もないといった言葉だった。
「そうするわ、ただメキシコ以外の国にいても」
「その時もですね」
「その国の為に働かれますね」
「心を砕いて」
「そうされますね」
「そうよ、連合市民としてね」
 そうするというのだ。
「是非ね、では手を打っていくわ。ただ」
「はい、出来る限りですね」
「奇麗にですね」
「ことを済ませますね」
「そうされますね」
「汚い手段を講じて実行に移そうとも」
 それでもというのだ。
「出来る限りはね」
「奇麗にですね」
「ことを済ませますね」
「そうされますね」
「そうよ、奇麗ごとで済めば」
 それでというのだ。
「世の中はいいわね」
「そうですね、確かに」
「何でも奇麗ごとで収まれば」
「それでいいですね」
「皆奇麗ごとが好きよ」
 こうもだ、カバリエは話した。 
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